カーペンター映画は怪談説 - 『ザ・ウォード/監禁病棟』

1959年、身に覚えのない放火の罪で精神病棟に送られた20歳のクリステン(アンバー・ハード)は、初日の夜から人の気配を感じ不安を覚える。そこでは同年代の少女ばかりが隔離されていた。自分が狂人だとは認めないクリステンだったが、彼女がやったとされる放火を目撃したことと自分の名前以外、一切の記憶を失っていることに気付き……。


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銀座で『ザ・ウォード/監禁病棟』を観ました。面白かった!


残念だったのが開始10分でオチが読めてしまったこと。あそこの字幕はもうちょっと気を使って欲しかったです。ただ、オチが分かった=つまらないということはなく、全体的にオーソドックスなホラー映画という趣でとても楽しめました。あまりにも奇をてらい過ぎて訳分からなくなる作品も少なくないので、それに比べたら潔くて良かったですね。


少し前に稲川淳二の怪談を観に行ったのですが、これが「怖い」というより「怖いことを楽しんだ」という感じでした。話そのものはもちろん怪談だし怖いんだけど、それよりもトークの間合いが絶妙だったり、途中でちょっと笑わせて緩急をつけたり、ライティングが見事なタイミングで調整されていたりとか、演出面でとても感心させられました。怪談も「オチが分かったらつまらない」類のモノではないので、そういう意味でもカーペンター映画と怪談は似てるように感じました。


何となく顔も似てるような...。


そんなわけで、「観た事がない画期的な怖さ」を求めるよりは、夏に怪談を楽しむような気持ちで鑑賞するのが、いきでよろしいかと思います。オススメ。


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