箱根本箱に泊まりました
3月の緊急事態宣言が明けたタイミングで、娘の大学合格祝いと私の誕生日も兼ねて、以前から行ってみたかったブックホテル箱根本箱に行ってきました。
こちらには1.2万冊の本が揃えられていて、ラウンジでも自室でも好きな場所で自由に本を読むことができ、気に入った本は購入することもできます。
箱根登山電車ケーブルカーの中強羅駅から徒歩5分ほどで到着。
入り口を入るとすぐに巨大な本棚に囲まれデザイナーズチェアが並べられたラウンジがあります。大きな窓が気持ちが良い!
無類の本好きである娘と、本棚フェチの私はこの時点で大興奮!
チェックイン済ませて部屋に移動。こちらは全室に露天風呂が付いてます(大浴場もあります)。部屋によってはハンモックまで完備!
読書に集中できるようにするためかテレビも電話もないのが新鮮。フロントへの連絡などは部屋に置かれたiPadで行います。他にもホテル内を自由に回れる館内着や、本を入れて持ち運ぶためのトートバッグ(持ち帰りOK)まであって色んな工夫がされてるのが好感が持てます。
各部屋やホテル内の至る場所に著名人がセレクトした本が収められた箱があります。私が泊まった部屋には松浦美穂さん(美容師)のセレクトでした。正直知らない方でしたが、私が好きなデレク・ジャーマンの本や、モッズの写真集がセレクトされてて勝手にシンパシー。
小休止してから館内を散策。至る所に隠し部屋のような「ここに籠って読書したい」と思わせるスペースがあって楽しい。
夕飯は館内のレストランでオーガニックイタリアンを頂きました。巨大なカウンターがあるオープンキッチンで素敵。料理の見た目はどれもアグレッシブで(庶民ゆえ)出てきた時はギョッとしましたが、味はやさしくてとても美味しかったです。
館内施設には他にもシアタールームがあって、ショートフィルムが上映されていました。宿泊者のほとんどは読書するせいかあまり利用する人はいなさそうでしたが、自宅にこんなのあったら最高だよな!と思わせる作りで、好きなBlu-rayとか持ち込んで観れたらなぁと思ってみてました(可能かどうかは未確認)。
部屋に戻って箱根のクラフトビールを大涌谷の名物黒たまごを肴に飲みつつ気になった本を読んでたら、娘から誕生日プレゼントを頂きました。ありがとう。すっかりいい気分で就寝。
翌朝、昨夜と同じレストランでこれまた最高の朝食をいただきました。レストランへ通じる廊下も雰囲気抜群。
チェックアウトまで少し時間があったのでまたまた読書三昧。
最後に本だけでなく雑貨や衣服を販売している併設されたショップでお買い物。面白い商品が多くて目移りしました。部屋にも置いてあった原稿用紙を模した箱根本箱オリジナルのレターセットを購入しました。
残念ながらチェックアウトの時間が来ました。予想していたけど一泊だとゆっくりできないので、(時間と予算に余裕があれば)連泊をお勧めします。部屋で音楽聴きながら読書したい人はBluetoothスピーカーとか持ってくるのもいいかも。次回は用意したい。
あと、男女問わずいわゆる「お一人様」のお客さんが割といて、一人でも気兼ねなく訪れられる雰囲気がある所も良いなと思いました。また行きたいなー。
おまけ
箱根本箱で撮影された齋藤飛鳥さんの写真が良かったので載せときますね。彼女はガチの読書家さんみたいなので楽しかっただろうなー。
おまけその2
ホテルの全体の雰囲気はこちらの動画が分かりやすいかも。
京都大阪神戸に行ってきました(その3)
<3日目>
旅行最終日。朝ご飯をどこで食べるか考えて、1年前にも訪れた通天閣の真下にある喫茶ドレミへ。
定番のホットケーキをいただきました。相変わらず美味しい!
お約束の写真。
天王寺のあべのハルカスへ。いよいよ今回の旅の最大の目的である「スクリーミング・マッド・ジョージ展」へ。
スクリーミング・マッド・ジョージさん(以下SMGさん)は80年代にハリウッドで主にホラー映画(『ポルターガイスト2』『エルム街の悪夢4』『帝都大戦』など)の特殊メイクアップアーティストとして活躍されていた方で、その作品はおどろおどろしくもあるんだけど、独自のユーモアに溢れていてとても個性的で大好きでした。
中でも私が好きなのは『ソサエティー』という映画で、クライマックスでは人間の肛門に腕を突っ込み体内を通過して口と目から指を出して、顔面を掴んで一気に引きずり出して体を裏返しにするというとんでもないシーンがあります。このシーンは私が映画に求めている「想像力の先にあるもの」を体現していて大好きです。
↓7:00あたりから問題のシーンが始まります。
会場は撮影禁止ですが、こちらの映像や記事で色々と紹介されています。
Amazing art of Screaming Mad George 必見 スクリーミングマッド ジョージ 特殊幻視覚展
素晴らしい展示の数々をたっぷり堪能しました。私のようにSMG作品に思い入れがない娘さんも奇想天外な展示物の数々を楽しんでました。
運よくSMGさんが在廊されていたので一緒に写真を撮っていただきました。感激!
今回はグッズも色々あって、悩みに悩んでTシャツ、ポストカード(サインも書いてもらった!)、缶バッジを購入しました。
大満足の展示会でしたが、欲を言うと展示品をまとめた作品集的な書籍が欲しかったです。今からでも企画して通販とかして欲しい!
ちなみにこちらは以前購入したSMGさんの書籍『変態 TRANSFORMATION』。
あべのハルカスを後にして、娘さんが「自由軒に行ってみたい」と言い出すも、時間の都合がつかずに断念。その代わりレトルトのカレーを買って帰宅してから食べました。
これにて京都大阪神戸旅行は終了です。楽しかった!
京都大阪神戸に行ってきました(その2)
<2日目>
ホテルのすぐ近所にコメダ珈琲があったので、モーニング決めてから梅田へ。阪神電車、六甲ライナーに乗ってアイランドセンター駅下車。「神戸ゆかりの美術館」到着。
http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/institution/yukarimuseum/
こちらで開催している「ヒグチユウコ展 CIRCUS」を見にきました(東京でも開催されたけど、見逃していた)。
作品数が想像していたよりずっと多くて堪能しました。年初に購入した映画『サスペリア』のポスターの原画も見れて満足。
↓ポスターの画像はこちら
他には『シャイニング』などホラー映画にまつわる作品が多くてワクワクしました。ホラーお好きなんですね。
展覧会会場でしか入手できない「画集 CIRCUS Exhibition Edition」購入。通常バージョンにはない夢野久作の短編「きのこ会議」を元にヒグチユウコが描き下ろした16ページの作品が収録されています。夢野久作が好きな娘さん大喜び。
「きのこ会議」のTシャツもあったので、迷わず購入。
ガチャガチャで引き当てたミニフィギュアはこちら。
ヒグチユウコ展 CIRCUS [Higuchi Yuko CIRCUS]
美術館がある六甲マリンパークは海も近くて気持ちが良かったです。ちょっと暑くてへばったけど。
電車でJR灘駅まで移動して坂道を登って娘さんが行きたかった神戸文学館へ。明治時代に建てられたチャペルを元にした赤レンガの建物で素敵でした。
娘さんが館内を散策中、私は道を挟んで向かいにある横尾忠則現代美術館へ。
正直、そこまで期待していたわけじゃなかったけど、超大御所なのにユーモアのセンスが並外れていてめちゃくちゃ面白くて楽しかったです。
隣接されたカフェで食事すると、横尾忠則の髑髏絵皿が使われていてテンション上がりました(欲しいけどそれなりのお値段)。
JR芦屋駅からタクシーで谷崎潤一郎記念館にやって来ました。この時、暑さがピークに達していたので私は隣接されたカフェで一休み。
神戸を後にして一旦ホテルに戻って休憩。夕方からは父は友人が出るトークイベント「V-ZONE 香港悪趣味成人映画 三級片大百科」を見に行くためにロフトプラスワンWESTへ。
『V-ZONE 香港悪趣味成人映画 三級片大百科 』 – LOFT PROJECT SCHEDULE
会場でスクリーミング・マッド・ジョージ展のクリアファイルやテロファクトリー製のホラーピンズが販売されていたので購入。
R-18のイベントだったのでその間娘さんは純喫茶アメリカンで夕飯食べつつお留守番。
トークイベントは酷過ぎる映像(褒めてます)の連続でとても楽しかったのですが、途中退席して娘さんを迎えに行きホテルに戻りました。
その3に続く。
京都大阪神戸に行ってきました(その1)
夏の三連休を利用して京都大阪神戸に行ってきました。
<1日目>
新横浜駅から出発。今回指定席を取るのが遅くほとんど満席だったので、生まれて初めてグリーン車を予約しました。
京都駅に到着。私は多分20年数年ぶり。
京都駅からバスに乗って30分ほどで上七軒に到着。こちらに古い友人がフィンランドカフェ「pohjonen(ポーヨネン)」をオープンしたということで遊びに行きました。
看板を発見。
謎のホーロー看板が飾られた怪しげな古い日本家屋。
入り口はこちら。看板も出てませんが、恐る恐る入ってみると…
店内はこんな感じ。この時は「フィンランド妖怪展2」もやっていて、作品が壁に展示されていました。
店主のTさんと。
カウンターにマトリョーシカが置いてると思ったらマトリョーシカ型のテルミン「マトリョミン」だった。Tさんに演奏してもらいました。カワイイ!面白い!
フィンランドの雑貨やお菓子、書籍なども販売しています。居心地がとてもいいので、お近くの方はぜひ。
京都駅に戻って今度は大阪へ。なんばスカイオで開催していたカメラマン佐藤健寿さんの「奇界遺産2019展 WUNDER in NAMBA」へ。
会場はこんな感じ。写真の展示だけでなく、4つか5つほどのプロジェクターで投影もされていて、かなりの情報量でした。
私のお気に入りは、こちらの中国のマトリョーシカホテル。
今回はグッズも売ってて、ステッカー、クリアケースを購入しました。
なんばから地下鉄で昭和町へ移動し、かねてから行きたかった「金魚カフェ」へ。
外観はこんな感じ。
店内はこちら。店名の通り、金魚もいます。
名物の金魚鉢に入ったクリームソーダとコーヒーフロートを注文しました。
クリームソーダも最高ですが、店主さんが江戸川乱歩好きということで、店内には乱歩関連の書籍や乱歩をイメージしたものがたくさんあって娘さん大興奮。
帰り際に金魚柄の浴衣が素敵な店主さんとお話しできました。娘さんが作った乱歩同人誌『文学と旅する少女』の話をしたら興味を持っていただいたので、後日郵送。現在、金魚カフェの本棚に置いてあるそうです。ありがとうございます!
天王寺へ移動して嫁さんのご両親と食事。その後帰る途中で展覧会開催中のスクリーミング・マッド・ジョージさんと偶然遭遇!明後日展覧会に伺う予定と伝え、震える手で握手をしていただきました。びっくりした!
そんなこんなで初日からディープな関西ツアーでした。
その2に続く。
GWに岩手に行ってきました(その2)
<二日目>
宿泊したホテルフォルクローロ花巻東和は温泉施設が隣接されていて料理も美味しくてそれだけでも十分良かったのですが、敷地内にヤギを飼っててこれが悶絶するくらい可愛かったです。
朝の散歩を楽しんでいたら見事な桜並木が。この時期関東地方は桜の時期は過ぎていたけど、岩手は満開でした。そして誰もいない。贅沢なひと時を過ごしました。
チェックアウトして電車に乗って花巻駅へ行き、そこから宮沢賢治も通ったという有名な蕎麦屋さん「やぶ屋総本店」へ。軽い気持ちで行ったらすでに大行列で驚愕。しばらく待っていたら、多くの人は名物のわんこそば目当てだったようで、それ以外を注文する人は先に通してもらえました。
我々の目当ては宮沢賢治が好んで食べたと言われる、天ぷらそばとサイダーのセットの「賢治セット」。
娘さんは、お店の人に頼んでサイダーの瓶をお土産にもらってました。ありがとうございます。
タクシーに乗ってイギリス海岸に寄ってから再び電車に乗って花巻空港駅で下車(この近くに本当に空港があって驚いた)。花巻農業高等学校内にある羅須地人協会へ徒歩で向かいました。この道にも至るところに賢治に関係するオブジェが複数ありましたがきりがないので省略。
そんなこんなで到着。ここには賢治が住んでいた家が移築復元されています。こちらの「下ノ畑ニ居リマス」の文字は、賢治の弟さんが彼の字を真似て書いたそうです。
敷地内にある賢治像と賢治の家。
↓羅須地人協会
https://www.kanko-hanamaki.ne.jp/spot/article.php?p=134
花巻空港駅の近くには賢治を使用した巨大な広告もありました。
花巻駅に戻ってから近くにある林風舎へ。こちらは賢治の親類の方が経営されているお店で1Fが賢治グッズの販売、2Fが喫茶店になっています。
居心地が良くてケーキも美味しくて大満足。
花巻駅に戻って釜石へ向かいました。こちらで美味しい晩ご飯をと思っていたら食事できるところがどこもかしこも満席で入れず。10軒くらい回ってようやく地元のラーメン屋に辿り着きました。ここがダメならコンビニ弁当になるところでした…。
<三日目>
釜石に来たのはここから花巻までSL銀河に乗るため。一度乗ってみたかったので嬉しい!
釜石駅を出発する時はホームに地元の高校生の吹奏楽部が来て演奏をしてくれたのですが、曲が「銀河鉄道999」で、自称「めんどくさいヲタク」の娘さんは「賢治関係ないじゃん!」と納得いかなかった模様w。
しかし列車内には賢治に関する展示がたくさんあって、娘さんの機嫌も直りました。
このSLが面白いのは車内にプラネタリウム施設があること。一度に10人程度しか入れないので、乗車後に整理券を入手して時間が来たら向かいます。上映プログラムはもちろん「銀河鉄道の夜」。10分程度の上映なので、お話の前半くらいのみですが、すごく良かったです。
こちらがプラネタリウムの整理券。
途中、遠野駅で1時間10分ほど停車するので降りてみると地元の子供達がお出迎え。遠野は座敷わらしや河童といった妖怪の地として有名なのです。
尋常ではない可愛さの座敷わらし。
男の子座敷わらしもいたー!
滅多に着ぐるみキャラと写真に写ることはない娘さんが(見えませんが)笑顔で河童と記念撮影。
私は遠野のビールをいただきました。
SLの正面で記念撮影。
花巻駅に着くと賢治の童話「鹿踊りのはじまり」に登場する鹿踊りがホームで始まりました。
SLに乗るだけでなく、色んな駅のホームでこういう催しがあってとても楽しかったです。
本来ならここから新花巻駅に行って帰る予定だったのですが、急遽どうしても行きたくなってタクシーでマルカンビル大食堂へ。こちらはマルカン百貨店の6Fにあった昔ながらのデパートのレストランで、2016年に惜しまれつつ閉店した後に地元の方の署名運動やクラウドファンディングによる資金集めの甲斐あって奇跡的に復活したのでした。凄い!
こちらが入り口にあるショーケース。人気の長〜い10段ソフトクリームは「30〜40分待ち」となっています。長すぎるので箸を使って食べるそうです。
こちらでは復活に合わせてオリジナルグッズを色々作っていて、今回どうしても欲しかったウェイトレスこけしを無事購入できました(ソフトクリームこけしもあるんだけどどちらは売り切れでした)。
テーブルのこれまたレトロで可愛い箸入れと注文したクリームソーダと一緒に記念撮影。インスタ映え!
↓マルカン大食堂Facebook
https://www.facebook.com/marukanshokudo/
マルカン大食堂の奇跡 岩手・花巻発! 昭和なデパート大食堂復活までの市民とファンの1年間
- 作者: 北山公路
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2017/05/17
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昭和レトロ大好きな娘さんも大満足。タクシーで新花巻駅に戻ってはやぶさで帰宅しました。
他に購入したお土産はこちら。宮沢賢治モチーフの「木偶の坊こけし」。ウェイトレスこけしと並べてみた。
「アメニモマケズキャラメル」と「石炭ドロップ」。
これで旅行記は終了です。花巻はどこに行っても宮沢賢治にまつわるものがあって、SLやレトロな食堂もあって居心地がいい所でした。
GWに岩手に行ってきました
遅くなりましたが、GWに岩手に行ってきました。今回の旅のテーマは「宮沢賢治」と「SL」。
<初日>
東京駅からはやぶさに乗って新花巻駅へ到着。駅の外に早くも宮沢賢治関連のオブジェ?を発見しテンション上がる。
バスに乗って宮沢賢治記念館へ。バス停から長い長い階段を登って到着。
記念館を後にして、すぐ近くにある山猫軒というレストラン兼お土産やさんへ。山猫軒とはもちろん宮沢賢治の『注文の多い料理店』に登場する料理店の名前。
入り口には「どなたもどうかお入りください 決してご遠慮はありません」の一文が。
食事を済ませて、無料のシャトルバスに数分乗って宮沢賢治童話村へ。入り口は「銀河ステーション」になっています。
ちなみに娘さんのバッグも『銀河鉄道の夜』モチーフのもの。
気持ちがいい広場。
「賢治の学校」内部の壁画。
童話村の入り口付近にはこんな立て札も。
この近所には「なめとこ山」と言う蕎麦屋さんや、こけし屋さんもありますが、こけし屋さんは残念ながらお休みでした。
館内には映画館もあって、賢治原作のアニメなどを放映していました。
ここからさらに10分程度歩いたところにあるコンビニの駐車場に『グスコーブドリの伝記』(の映画版)のスタチューを偶然発見。どこに行っても宮沢賢治!
この日の宿のホテルフォルクローロ花巻東和へ行きました。こちらへ到着するまでも道すがら賢治モチーフのオブジェとか石碑とかが次々にあるのですが、きりがないので省略。
二日目に続く。
同人誌『文学と旅する少女』について
同人誌『文学と旅する少女』についてはこちらのページで情報を随時追加します。
※7/27から土屋遊さんのオンラインショップ「はちみせ」で通販が始まりました。
※4/21 表紙情報追記
表1(帯は宣伝用なので実際には付いてません)
表1(帯なし)
表4
※5/3 オマケを追記
『文学と旅する少女』をお買い上げの方にはもれなく特製ステッカーが付きます。
また、9年前に作った同人誌『小学生映画日記』をほんの数冊ですが合わせて販売します。こちらも¥500です。
※5/1 目次や内容について一部追記
目次
私と乱歩の出会い
作品レビュー
『押絵と旅する男』
『少年探偵団』
『何者』
『パノラマ島奇譚』
『白昼夢』
『シリーズ・江戸川乱歩短編集』レビュー
『文豪ストレイドッグス』と『文豪とアルケミスト』
乱歩おすすめスポット
旧江戸川乱歩邸(池袋)
江戸川乱歩館(鳥羽)
横溝正史記念館(山梨)
コーヒー乱歩(千駄木)
生きているということ
父によるあとがき
内容一部抜粋
『押絵と旅する男』レビューより
乱歩作品で私が一番好きなものは『押絵と旅する男』だ。
乱歩要素が最も詰まっている作品といえばやっぱり、本格ミステリ、同性愛、冒険活劇が描かれた『孤島の鬼』だと思う。しかし、「乱歩の好きなもの」が最も詰まっているのは『押絵と旅する男』ではないかと個人的に考えている。レンズ作用(蜃気楼、遠眼鏡、覗きからくり)、浅草のごちゃごちゃ、人間と無機物の次元を超えた恋など、「おもちゃ箱をひっくり返してその上からあくどい絵の具を垂らしたたような」世界観が前面にでている。もちろん、ただ好きなものを詰め込んだだけではなく、色彩のない蜃気楼とけばけばしい極彩色の押絵の色の対比、大地震後の現代と十二階(浅草にあった「凌雲閣」という建物の通称)のあった過去の時間の対比、虚ろな兄と心配する弟の心情の対比など小道具や展開にも計算された工夫が見られる。
『少年探偵団』レビューより
(明智小五郎について)正体バレそうでビクビクしてる二十面相に肩を叩いて笑いかけるシーンとかサイコだし、明智のことを子犬みたいに尊敬している小林君にさえ「その微笑が、なんとなくうすきみ悪くさえ感じられました」って描写されるくらいにやばい人。犯罪こそ起こさないが、もはや二十面相より危険人物だ。明智も大概一般人に向いてない。
『パノラマ島奇譚』レビューより
共通点を挙げてみるとますますディズニーランドとパノラマ島は似ているように思われる。ディズニーランドにエログロを足したのがパノラマ島じゃないだろうか。かわいらしい人形が全裸で踊り狂うイッツ・ア・スモールワールドや、血潮が飛び散るエレクトリカルパレードがあればディズニーランドはもっと面白くなると思うけど、これ以上は闇の力が働きそうでなのでやめておく。
同人誌名:『文学と旅する少女』特集 江戸川乱歩
定価:500円
内容:高校生の娘マーリーによる江戸川乱歩作品のレビューが中心です。
日時:2019年5月6日(月祝)11:00〜17:00
イベント名:第二十八回文学フリマ東京
場所:東京流通センター 第一展示場
入場料:無料
ブース名:文学と旅する少女
ブース位置:カ-03
参加者:マーリー、doy(父)