New Orderの「Blue Monday」を訳してみました

New Orderの名曲「Blue Monday」の歌詞を訳してみました。


New Order - Blue Monday


この曲については説明不要な気もしますが、ナウなヤングの為に簡単に解説。


New Orderは比喩でも何でもなく「死から誕生した」バンドです。前身バンドであるJoy Divisionのボーカル、イアン・カーティスがアメリカツアー出発前日に突然自殺をして、残されたメンバーで結成されたのがNew Orderでした。イアンの死がなければ誕生する事はなかったのです。


イアン・カーティス(享年23歳)


カリスマ的な魅力を持つイアンを失ったNew Orderは当初まったく売れませんでした。しかしイアンの死から3年後の1983年、ロックとダンス・ミュージックを融合させた画期的な曲を作りあげ世界中で大ヒットさせました。これが「Blue Monday」です。


そしてその歌詞はイアンの自殺を聞かされた「憂鬱な月曜日」について書かれたもので、ダンサブルな曲に反してとても暗く重い内容です。


ということで、以下訳詞です。

How does it feel
To treat me like you do
When you've laid laid your hands upon me
And told me who you are
I thought I was mistaken
I thought I heard your words
Tell me how do I feel
Tell me now how do I feel


君が俺にしたような仕打ちをするのはどんな気分だ?
君が俺に手を触れて自分が何者であるか語った時
俺は自分を理解してもらえなかったと思った
俺は君の言葉を聞いたと思った
俺がどう感じればいいのか教えてくれ
俺がどう感じればいいのか、今教えてくれ


Those who came before me
Lived through their vocations
From the past until completion
They will turn away no more
And I still find it so hard
To say what I need to say
But I'm quite sure that you'll tell me
Just how I should feel today


俺の前に生まれた先人たちは自らの使命に生きていた
過去から成就に至るまで彼らは決して振り返りはしない
俺には未だに自分が言わなくてはならない言葉を言える気がしない
だが君なら俺がどう感じなければならないか教えてくれるはずだ


I see a ship in the harbor
I can and shall obey
But if it wasn't for your misfortunes
I'd be a heavenly person today
And I thought I was mistaken
And I thought I heard you speak
Tell me how do I feel
Tell me now how should I feel


港に一艘の船が見える
俺は導かれることができるしそうするつもりだ
だがそれが君の不運故でなかったなら
俺は今日至福の境地だっただろう
俺は自分を理解してもらえなかったと思った
俺は君が喋るのを聞いたと思った
俺がどう感じているか教えてくれ
俺がどう感じなければならないか、今教えてくれ


Now I stand here waiting


今俺はここで待っている...


I thought I told you to leave me
While I walked down to the beach
Tell me how does it feel
When your heart grows cold
(grows cold, grows cold, grows cold)


俺はビーチに歩いていく時
自分が君にいなくなれと言ったと思った
教えてくれ
君の心が凍りついたときどんな感じがしたのか


※嫁さんが訳しました。解釈の違い等のつっこみ歓迎します。


オマケ
・「Blue Monday」のジャケットはフロッピーディスクのデザインになっていて、特殊印刷のためコストがかかり「1枚売れるごとに2ペンスの赤字」だったと言われています。


・「Blue Monday」を替え歌にしてメンバーが登場するオレンジジュースのCMまで作られました。ひっどい出来。

New Order Sunkist advert


石野卓球が高校時代、初めてピエール瀧を自宅に呼んだ時に聴かせたのが「Blue Monday」だそうです。


・イアンの自殺と残されたメンバーの話については映画『コントロール』、『24アワー・パーティー・ピープル』を観るとよく分かります。どちらもオススメ。


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