ティンカー・ベル

ティンカー・ベル [DVD]

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ネバーランドの妖精の谷、ピクシー・ホロウにティンカー・ベルというかわいらしい妖精が誕生する。自然界に起こる“すばらしい事”は特別な才能を持った妖精たちの仕事だったが、彼女は自分がどんな才能を持って生まれてきたのかまだ知らず、やがて人間界の運命が自分の小さな手に委ねられることにも気付いていなかった。


映画評論家前田有一が100点をつけた「ティンカー・ベル」をレンタルで見ました。


激映画批評『 ティンカー・ベル 』|前田有一氏


前田有一の超映画批評の映画ランキングリストを作ってみた(80点〜100点)


↑こちらによると過去に前田氏が100点をつけたのは他に「ローマの休日」のみ。ちなみに「WALL・E/ウォーリー」は85点。別に氏のファンでもなんでもないんだけど、滅多に出ない100点を出した作品ということで少し期待して見ました。


ストーリーを簡単に説明。妖精の世界で「もの作り」という裏方仕事をすることになったティンク(そもそも「ティンカー(Tinker)」とは「もの作り」の意味)だったが、「そんな地味な仕事はイヤ」「オレはもっとでっかい何かがやれるハズ」と根拠なく思い込み裏方仕事をほったらかして、表舞台の仕事に挑戦する。しかし基本的にドジっ娘なのでやることなすことすべて失敗し、大事な「春の準備」をぶちこわしてしまう。


※以下、ちょっとだけネタバレ含む




反省したティンクは、結局「自分の才能」を受け入れて無事「春の準備」を完成させるのだが、前田氏によるとこれが

モノづくりの職業を放棄して、空とぶ華やかな仕事にジョブチェンジした妖精ティンカー・ベルとは、現在のアメリカ合衆国そのもの、ということだ。

 この映画は、自信を失ってしまった覇権国家アメリカの労働者を励まし、汗水流す地道な労働を賛美する、まれにみる社会派ムービーである。

ティンカー・ベル|映画批評なら映画ジャッジ!


ということになるらしい。いくらなんでもその解釈は強引だと思うが、主人公が「理想の姿」を追求せずに「ありのままの自分を受け入れる」というプロットは素直にいいと思った。でもそういう話って他にもないかなー?100点出すほどかなー?


そもそも「ピーターパン」に登場して僕らを熱狂させたティンクはかなりヤバイ性格だった。好きな男(ピーター・パン)のためなら何だってやる怖いくらい一途な女の子で、「手をつないだ」とかその程度の理由でウェンディを殺そうとさえする極度のヤキモチやき。そして(理由は知らないが)彼女はしゃべれなかった。自分が言いたいことがなかなか相手に伝わらないと、すぐに真っ赤になって怒る癇癪もち。だけどいい子ちゃんのウェンディと比べたら圧倒的にキュート!だから皆ティンクが好きだったんだ。


今作のティンクはとにかくよくしゃべる。性格は決して良くないが憎みきれないロクデナシという共通点は一応あるけど、やっぱり僕が好きだったティンクではない。もっとビッチなティンクじゃなきゃイヤだ。反省し成長するティンクなんて見たくない!


今回は4部作(!)構成で、続編「ティンカー・ベルと月の石」は12月に公開予定だそう(本気で4作作る気なのか...)。ラスト直前にちょっとニヤリとさせるオチがあるのでそちらもお楽しみに。


↓こちらを事前に見ておくと色々楽しめます。

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