テリー・ギリアム新作『The Wholly Family』を観ました


テリー・ギリアム監督の最新短編映画『The Wholly Family』を観ました。


本作はイタリアのパスタ会社Garofoloが出資して作られた作品で、舞台もイタリアです。去年のヨーロッパ映画賞で最優秀短編映画賞を獲得しています。タイトルは『The Holy Family』(聖家族、イエスと母マリア、父ヨセフのこと)のもじりのようですね。


↓予告編


おおざっぱなストーリーはこんな感じ。10歳の息子Jakeが市場でプルチネッラの人形(ナポリの伝統的な人形)に目を奪われ欲しがりますが、神経質そうな彼の両親はそれを許しません。しかしJakeはその人形をこっそり盗んで持ち帰ります。夕食を抜かれ腹ぺこな彼の前で、突然あの人形が動き始め...。



↓ギリアムと主人公家族たち


少年が不思議な世界をさまようという内容が懐かしの『バンデットQ』を彷彿とさせ、20分の短編ではありますが、ギリアムらしい人を喰った映像の連続で、手間とお金もかけられていてとても面白かったです。


本作はギリアムのオフィシャルサイトから$2.99(¥250)でレンタル(30日の間に5回まで閲覧可能)できます。言語は英語とイタリア語が半々くらいで、イタリア語には英語字幕がついてます。個人的には長編はともかく、短編をネットで購入/レンタルできるようになる傾向は大歓迎なのでうれしいですね。


何かと言うと「資金難で新作が撮れない」ことが話題になるギリアムなので、ファンならば新作に向けて投げ銭感覚で支払ってもいいんじゃないでしょうか?今年は『未来世紀ブラジル』と『バンデットQ』がBlu-ray化されたり、ギリアムファンにとっては嬉しい年になりそうですね。


Terry Gilliam's Official Website

Terry Gilliam's - The Wholly Family | Facebook