「WALL・E」レビューあれこれ2
「またWALL・Eかよ、って言うなー」(私信)。
ということで、また「WALL・E」のレビューを集めてみました。一言コメントつき。
WALL・Eはとてもおもしろい作品です。WALL・Eは心に残るすばらしい作品です。
ものすごく伝えたいことなので言い回しを変えて2回ほめました。もう、言葉にし尽くせないほどものすごくよかったです。
WALL・E/ウォーリー - 子持ちししゃもといっしょ
大事なことは2回言う。
舞台が宇宙で無声映画というとんでもない設定自体が良いし。クラッシックな音楽も良かったなあ。キューブリックのパロディや修理工場という名の精神病院は笑えた。
gojo | gojo's - 2008.12.21 『WALL・E』
そう、あれって「精神病院」ですよね。だから「まぼろしの市街戦」とも通じる。
キャリア系ツンデレ女子×乙女系ボンクラ男子。
このカップリング、全世界共通の風潮なの??
WALL・E / ウォーリー - タレ日記
全世界共通ですね。
ロボットが全く女性的なフォルムをしていない、無機物そのものなのである。
ところが、そのロボット同士の恋愛になんだか心惹かれてしまう。
かわいい女の子を出して萌えなどとやるよりも、かなり抽象度が高い、高度な作品だと思う。
WALL・E - メディア見廻り組
フツーの映画ならEVEはピンク色にしたり女の子っぽくするでしょうね。
人間の恋愛モノなんて「ヘッヘ!」と思いがちなひねくれ人間が、どういうわけかウォーリーとイヴだとハッピーエンドを祈らずにはいられない。
2008-12-18 - 誰にも知られずに
私もかなりひねくれものですが、この映画はハッピーエンドになるよう祈りました(ロボットだけ、人間はどうでもいいや)。
アメリカは本来、政府ではない巨大多国籍企業のトップの富裕な一族が操縦桿を握っているということだ。
「WALL・E/ウォーリー」 | レビュー | 京都カフェ・オパール Cafe Opal
だからAXIOMの全体像が北米大陸のシルエットなんだよ。
(中略)
ウォーリーっていうのは途上国で働かされる奴隷のようなものさ。
うわぁ、気がつかなかった!!!!!勉強になります!
「好きな女の子と手をつなぎたい」(WALL・E)とか「愛するものを助けたい」(EVE)という個人レベルの愛だけをモチベーションにして行動する主人公たちが結果的に「世界」を再生させる、というこの作品のオプティミズムは、最終的に「世界」の全てを破壊し尽くしていく愛を描く「屋敷女」のペシミズムとは一見対極だが、実は表裏一体だと福田は思う。
まさかの「屋敷女」との対比!
つまり「心を失い滅亡の縁に立った人類を、 WALL-E と EVE が救い、そして人類は再び心を得た」というような物語。
こんなダークなストーリーをピクサーのビジュアルでこれでもかという程叩き付けられる。見てて興奮の余り死にそうになった。
http://pastorale.jpn.org/2008-12-11-2.html
早い話が『ウォーリー』は、荒廃しきった絶望的な未来を舞台に、ロボットたちがガチャガチャと(本質的にはあまり人類と関係のない)騒動を繰り広げる、無情なコメディなのである。ある意味スピルバーグ『A.I.』のラストにも通じる、まったく非人間的なSFといってもいい。
「映画秘宝」2月号のヨシキ所長の記事より
まさか「DEVILPRESS」に「WALL・E」の記事が載るなんて...。ロボット達は植物のコトも人間のコトも考えてないんですよね。そこが素晴らしい。
これ以降はネタバレ含むので畳みます。
凄くツボなんだよね、「人間じゃない存在の記憶」。
そう、「ブレードランナー」のレプリカント・ロイ・バッティ(ルドガー・ハウアー)の最期の言葉しかり、
「ジョジョ」第6部のプランクトン、フー・ファイターズの思い出しかり、
「わたしは真悟」しかりで。
2008-12-14 - honkyochinikki
「わたしは真悟」につなげるとは!
ラストの手を繋ぐことでWALL・Eが記憶を取り戻すまでも、前半、WALL・Eがイヴにしたのと同じくらいの描写があれば、と思わなくはなかった。
短評:WALL・E/ウォーリー(原題:WALL・E) : ねこめがね strays absolutely.
が。実際にそれやったらテンポとしてどうだ?とは思うので、最初から丹念に描かれていた「手を繋ぐ」という行為に集約したこのオチがベストなんだとは思う。
実はまったく同じことを考えました。だからアレはアレで良かったと思います。
ブラッド・バードやラセターが理詰めでやることを、スタントンは映像の面白さ(説得力の高さ)や美しさでやっている。ラストのおでこを寄せ合うWALL・EとEVEのシーンは無機物同士の接触を描いているだけなのに、ものすごくエモーショナルな出来上がりなのがスゴい。
「WALL・E」(字幕版) - aomeyukiの映画を観たら書く日記
あの「記憶をなくしたWALL・Eが、見た目は同じなのにどこか違う」ように見えることが凄い。
それにしても、700年先の宇宙船の中で暮らしている、
退化しきって自分で体を動かすことが出来ない人類に、
我々の想定する性の営みを通じての生殖はありえないだろうし、
赤ちゃんがいる風景も、何だか違和感がある映画だ
WALL・E(ネタばれあり) - Festina Lente(ゆっくりいそげ)
はっきり描かれてないけど、あの宇宙船の中ではセックスは行われてないですよね(太ってて物理的にも難しそう)。「犯罪」や「苦悩」もないけど、「愛」もないし「希望」もない。ただ生きているだけ。想像だけど、最適な人口をキープするためにある人数が死んだら自動的に人工授精で同じ人数の赤ちゃんを作ってるんじゃないかな?ゆえに赤ちゃんのパパママは登場しないし親子の愛情も存在しない。