したまちコメディ映画祭in台東-いとうせいこうコメディ映画講義「マルクス・ブラザーズ特集」
チャップリン、キートンと並び賞されるコメディ映画のスター、マルクス・ブラザーズ。この史上最強のコメディチームを、『マルクス・ラジオ』の監訳者いとうせいこうと、マルクス・ブラザーズへの知識と愛情は誰にも負けない鬼才ケラリーノ・サンドロヴィッチに、コミカルかつアーティスティックに分析していただくセミナーと作品上映。
http://www.shitacome.jp/program/program_marxbros.shtml
「したまちコメディ映画祭in台東」のプログラム「いとうせいこうコメディ映画講義『マルクス・ブラザーズ特集』」を観に行きました。
会場はほぼ満席。まずはいとうせいこうが登場し簡単なあいさつの後に「我輩はカモである」上映。つい最近もDVDで見直したばかりなんだけど、映画館で大勢で見るとちょっと意外な箇所で笑いが起きたりして新鮮。観客に小学生が混じっていたみたいで(実際に見たわけじゃないけど声が子どもだった)、「言葉遊びのギャグ」とか多いから大丈夫かな?と思ったら、「ハーポと屋台のオヤジのケンカ」や、有名な「鏡のギャグ」なんかでガンガン笑っていたので(なぜか)一安心。
↓ハーポと屋台のオヤジのケンカ
ここでのハーポのアナーキーさやクールさや可愛さは異常。カワイイキチガイに刃物は危険過ぎでしょ。
↓鏡のギャグ
この映画のギャグの密度はすごく高くて、1つのギャグに笑ってる最中に次のギャグが来ちゃう。落ち着く間合いを用意してくれてないので大変。これで75年前(!)の映画なんだから凄過ぎる。
終了後にゲストのKERAが登場していとうせいこうとのトークショー。中学生のKERAがNYまで「我カモ」を観に行こうとした話や、上映時にラジカセを持って行き録音していた話(いとうせいこうに「それ『映画が盗まれてる』じゃん!」ってつっこまれていた)に爆笑。他にも「したコメ」の裏話や、KERAの新作「罪とか罰とか」の予告編上映もあってとても楽しめた。このお二方は、自分が高校時代に最も影響を受けた人達なので感慨深いものがありました。
トークショー終了後に「ルームサービス」上映。「我カモ」と比べれば、若干落ち着いた作品(別の言い方をすれば地味)。結構久しぶりに見たのでこちらも楽しめた。マルクス兄弟のDVDは現在は全て出そろってるけど(KERA曰く「皆さん、幸せですよ」)、せっかくだからこの2人のコメンタリーとか、ギャグの解説付きの特典を付属した決定版を出して欲しいなぁ。字幕とかもぜひいとうせいこうに直して欲しい。そもそも誤字脱字の多いDVDってどうかと思うよ。
「罪とか罰とか」もノー・チェックだったけど楽しみになってきた。
「あれから」の台本はまだ半分だというのに、昨日は「下町コメディ映画祭」のイベントで、祭の仕掛人でもあるいとうせいこうさんと、マルクス兄弟の上映会の合間のトークショーをやってきた。
自分がマルクス兄弟について公の場で喋るようになるだなんて、中学時代の自分に教えてやりたいよ。
20日の「罪とか罰とか」完成披露試写会も、頭の片隅では台本のことを考えながら、囲み取材と舞台挨拶を済ませた。
とはいえ、いつにも増して今回の映画には集客してほしいのだ。
ケラリーノ・サンドロヴィッチblog 「日々是嫌日」 : 痛くても書く。 - ライブドアブログ
こうした、凶暴なコメディ映画に客が入る状況であってほしい。
久しぶりにマルクス兄弟について話していて、そんな風に思った。
「罪とか罰とか」は、間違いなく、近年の日本映画において最もマルキシズムに近いところにある映画だろうから。
行かなきゃ。
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↓トークショーでもネタになっていたが、大竹まことのグルーチョときたろうのチコのコスプレは似過ぎ!
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↓これは知らなかった。今度買ってみよう。
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