ロスト・イン・トランスレーション

今日は天気いいしねー。どうする、どうしたい?こういう日はアレでしょ。暗い映画館に行ってホラー映画でしょ。血が出て首が飛んだりするヤツ。ということで「ドーン・オブ・ザ・デッド」(オフィシャル)の初日に川崎チネチッタに行ったさ。そんな私の目に飛び込んできた意外な光景。

ドーン・オブ・ザ・デッド」14:00の回チケット売りきれました。

マジで?世界の中心で愛をどうかしたヤツとかキャシャーンとかが余裕で見れるのに、「ゾンビ」が満員なんだよ。「キル・ビル」初日ですら空いていた川崎だよ。どーよ。見れなかったけどうれしかったさ。夕方に用事があったので今日は見るのは諦めて、でもせっかく来たから何か見ようと別の映画を探し、結局「ロスト・イン・トランスレーション」を見ることに。「ドーン・オブ・ザ・デッド」と比べてあまりにも落差が激しかったが時間が合うのがこれしかなかったのでしょーがない。


で、「ロスト・イン・トランスレーション」(オフィシャル)。前にも書いたけど、ディスカバリーチャンネルとかで見られる「外国人の目から見た日本ドキュメンタリー」というのが大好きなので、それだけでも個人的には十分アリ。ストーリーは、異国で自分を見失いかけたおっさんが、似たような境遇の若い女の子と出会って、最後にチューだけして別れるというよく言えばカルチャーギャップ付きのプラトニックな疑似恋愛映画。でもMTVで「最後のシーンがせつなくて泣けた」という人がいたけど、「そうかー?」という感じ。で、そんなストーリーがどうこうよりもどうしても気になってしまうのは、あまりにもソフィアの個人的な私小説的映画としか思えないこと。なーんで、スカーレットのダンナ(カメラマン)のしゃべり方までスパイク・ジョーンズに似せるかね。しかも(あくまでも映画の中では)ダンナは仕事に忙しいけど構っていない訳でもないし優しいし言うことないじゃん。自分で勝手に着いてきて「寂しい」とか思われてもなぁ。スパイクの方が気の毒だよ(映画と現実ごっちゃになってます)。あとFBBも書いていたけど、「バカなハリウッド女優」は「マルコビッチの穴」にも出たキャメロン・ディアスだよね?よっぽど嫌いなんだなぁ。共感できるかどうかは別にしてソフィアのうっぷんや愚痴を凝縮したような映画であることは間違いなくて、これを作家性という風に取れなくはないから、単純なハリウッド映画なんかよりははるかに面白いとは思います。
つーか、言葉が通じない外国で自分を見つめ直すなんてのは、英語すら分からない日本人としてある意味当たり前に体験してるから何を今更としか思えない。ただアメリカの一般人は海外旅行なんてほとんどしないし、しても英語圏に行くから新鮮なのかもしんないけど。「日本人はなぜRとLが区別できないの?」なんてセリフもあったが、てめぇらだって「つ」が発音できんだろうが。ほっといてちょーだい。あと「風をあつめて」がどのように使われるか興味があったけど、中盤あんな使われ方とは思わなんだ(エンド・クレジットでちゃんと流れたからいいけど)。ちなみに客は女の子がほとんどでした。オシャレ映画だもんな。「ドーン・オブ・ザ・デッド」の売りきれの回はホラーオタクがぎっちり映画館の隅から隅までいたのかなー。それはそれでどうかとも思うが。