我輩はカモである

ビリー・ワイルダーウディ・アレンモンティ・パイソン一派ら、喜劇の天才たちが敬愛してやまないコメディアン集団マルクス・ブラザース。架空の国を舞台に独裁政治が招くハチャメチャな破滅劇を、アナーキーなギャグの洪水で皮肉たっぷりに笑い飛ばす本作は、口から生まれたように饒舌なグルーチョの爆笑話術を始め、個性豊かな兄弟たちが織り成す笑いが痛快だ。

最近iPod Touchに映画(DVD)を取り込んで出勤中の電車の中とかで見てたりします。10分くらい見て一時停止して電車乗り換えてまた10分くらい...とコマ切れに見るので、そういうシチュエーションに向いている映画は何かと考えて、モノクロの古いコメディをよく見てます。

そんな中の一本がこちら。マルクス兄弟の「我輩はカモである」(「我カモ」)。

久しぶりに見たけど面白過ぎて困った(電車の中なので大笑いできない)。マルクス兄弟作品も「オペラは踊る」以降は比較的「善人キャラ」だけど、「我カモ」では「悪人キャラ」で「アナーキーなギャグ」全開なので見ていてハラハラする。中でも何でもハサミで切ってしまうハーポはここで笑っていいのか不安になる程のキチガイっぷり(でもそこがかわいい)。

パッと見、全然似てない三兄弟が「ハーポとチコがグルーチョの変装をして行う鏡のギャグ」ではクリソツなのがおかしい。本当に兄弟なのね。オススメ。

マルクス兄弟オペラは踊る

マルクス兄弟オペラは踊る 特別版 [DVD]

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古典的なギャグと音楽が満載のマルクス三兄弟MGM時代作品の第1作!
その後の喜劇界に大きな影響を与えた"船室スシ詰めシーン"は、この作品に!

こちらもiPod Touchでちょっとずつ見ては笑うのを我慢してます。「我カモ」と比べるとソフトな印象はあるけど、やっぱり面白い。「我カモ」では封印されていたチコのピアノとハーポのハープ演奏も堪能できます。

6年くらい前にフロリダのユニバーサル・スタジオに遊びに行ったらマルクス兄弟のそっくりさんが園内を歩いていて大人気でした。大阪にはいないんだろーなー。

ぼくの伯父さんの休暇

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53年カンヌ国際映画祭国際批評家大賞を受賞したヨーロピアンコメディの傑作。夏の海岸の宿屋を舞台に、主人公・ユロが彼を取り巻く連中からもみくちゃにされてしまう姿を描く。無声映画時代のコメディを彷彿とさせる演出は秀逸。トールサイズ。

モノクロの古いコメディといえばこちらもはずせない。マルクス兄弟のギャグとはある意味正反対だけど、電車内でニヤニヤしながら見ました。

「Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!」で描かれた「フランスの避暑地への憧れ」はこれが元ネタかも。


Mr.ビーン カンヌで大迷惑?! [DVD]

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