PHANTASM


嫁さんが「昔見て何度も夢に出て来た」というホラー映画「ファンタズム」(1979)。町山さんもポッドキャストで絶賛していて、他にも「忘れられない映画」という評判をよく聞いてましたが、「最低映画館」にも載ってたりして名作なんだか駄作なんだか気になってました。

この映画、何度観てもストーリーを人に説明できない。忘れてしまうのだよ。脈絡がなく、まるで夢を見ているようである。実際に、コスカレリ監督の見た夢をそのまま映画化したものなのだそうだ。つまり、これはアメリカン『ねじ式』なのであり、脈絡がないのも当然なのだ。

最低映画館〜ファンタズム(PHANTASM)

なぜか日本ではDVD化されておらず、しびれを切らしてUS盤を輸入し見てみた(amazon.com)。英語字幕もなかった(CCはあるがウチのプレーヤーが未対応)ので途中チンプンカンプン。見終わって疑問点を嫁さんに聞いてみたが「元から筋なんてあんまないから気にしなくていい」と言われました。そういうものなのね。
とにかく噂の銀球(Silver Sphere)をやっと見ることができた。確かに額にぐさっと刺さってドリルで穴を開けて「チュ〜」と血(脳みそ?)を吸い出すシーンが非常に楽しい。このDVD特典が豊富でメインキング他てんこ盛り。町山さんも不思議がっていた「室内を飛ぶ銀球の撮影方法」も解説されてました(が、英語なんで中途半端にしか分からず)。
UKでは銀球型ケースに収まったDVDボックス(パート1〜4+ボーナスディク)も発売されているそうですね(amazon.co.uk)。

かっちょいい。£22.48=約¥5,500くらいか...。オブジェにいいかも。投げて遊ぶには危険過ぎるけど。
(参考)
町山智浩のアメリカ映画特電-第5回ドン・コスカレリ監督の自宅訪問記

THE FANTASIUM JOURNAL-「ファンタズム」スフィア・ボックス入荷

THE TEXAS CHAIN SAW MASSACRE Companion


上の「ファンタズム」DVDを発注する際についでで頼んだ本(amazon.com)。「悪魔のいけにえ」DVDボックスの特典ブックレットで紹介されていた「悪いけ」の研究本?。当然英語なので詳しい内容は不明ですが、モノクロの写真がたくさんあって見てるだけでも楽しいです。リメイク版以前の全「悪いけ」シリーズについての情報がたくさん。個人的には「2」以外見てないんだよね。見た方がいいのか?見ない方がいいのか?

悪魔とダニエル・ジョンストン

悪魔とダニエル・ジョンストン [DVD]

悪魔とダニエル・ジョンストン [DVD]

その圧倒的な完成度で観る者のド肝を抜く、これぞ真の傑作との呼び声高き感動の伝記映画! 生きる伝説と化した狂気の天才ミュージシャン"ダニエル・ジョンストン"のブッ飛び人生ドキュメンタリー!!

レンタル。最近ミュージシャンのドキュメンタリー映画って多い気がするけど、そのミュージシャンのファンでない人(オレ含む)が見ても十分楽しめると断言できる作品。
本編もかなり衝撃的だったけど、個人的に最もドキドキしたのが特典映像の1つ。ダニエルが学生時代に一目惚れしたローリー(ダニエルが作る歌は全て彼女に捧げられている)と数十年ぶりに再会する映像。彼女は別の男性と結婚していたが今は別れたらしく、ダニエルは彼女に(しつこく)「僕と結婚しよう」とつぶやく。ローリーはおそらく「旧友に会いに来ただけ」なので、笑って誤摩化そうとするがダニエルは真剣そのもの(に見える)。と、こんな特典もあるので劇場で見た人も見る価値があると思います。オススメ。

HI, HOW ARE YOU? 無垢なるモンスター、ダニエル・ジョンストン物語日本語版

HI, HOW ARE YOU? 無垢なるモンスター、ダニエル・ジョンストン物語日本語版

こんな書籍もあるのね。見てみたい。
(参考)
ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記-「悪魔とダニエル・ジョンストン」

心が雨漏りする日には

心が雨漏りする日には (青春文庫)

心が雨漏りする日には (青春文庫)

くたばれ、うつ病!奇才・中島らもが綴った波乱万丈・奇想天外の躁うつ人生。

深町秋生の新人日記にこの本のことが書かれていて興味を持ち購入。

で、躁病に関する文献というのも少ないのだが、とびきりすごかったのがやはり故中島らも氏だった。後期エッセイの傑作「心が雨漏りする日には」に、自身の躁鬱病にかかった頃の体験がつづられているのだが、もっとも凄まじいのはひどい躁病に陥ったときに起こした「高槻事件」と呼ばれるエピソードだ。

ウツソウと茂った森で - 深町秋生のベテラン日記

この「高槻事件」が本当に凄まじくこれまで鬱病はともかく躁病についてはよく知らなかった自分にはかなりショックでした。それでもらもさんの本だから面白いんですけどね。