大人なんてヘンな生き物だ - 『ユキとニナ』

フランスで暮らすユキ(ノエ・サンピ)は、9歳の女の子。母親がフランス人の父と別れ、自分を連れて母国の日本に帰国すると知りショックを受ける。ユキは親友のニナ(アリエル・ムーテル)の協力で両親にもう一度仲直りしてもらおうとするがうまくいかず、家出することを決意する。


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WOWOWで放送された『ユキとニナ』を観ました。


台本にセリフを入れず、役者が即興で演じるというスタイルで作られたそうで、ストーリーが有機的に繋がって行くような面白さはあまりなく、人によっては退屈に感じるかもと思いました。


私は子供が「いかにも大人が考えたような子供像」を演じることに、違和感を覚えることが多いのですが、この演出のせいかユキとニナの演技はとても自然な感じがして好感が持てました。普通の演出だと「ここで泣く」「ここで驚く」みたいに大げさになりがちなシーンでも、(端から見る限りは)飄々としていたりして、そういうところはリアリティがあって良かったです。


個人的には、主役の2人の少女の可愛さにメロメロでした(アホ)。フランス語と日本語をチャンポンにしてしゃべるとことか堪りません。ユキを演じたノエ・サンピちゃんは、ユキと同じ日仏ハーフで、離婚する父と母、フランスと日本、大人と子供の間で、揺れ動く微妙な心情をよく表現していたと思います。ハーフの子って可愛らしいけれど、どうしても自身のアイデンティティについて悩んだりするんでしょうね。


↓可愛いにもほどがある


夏休みに森で少女に不思議なことが起きるという意味では『となりのトトロ』っぽくもありました。森ガールにオススメ(無理矢理)。


(その他)
・日仏ハーフの少女姉妹が知り合いにいたので、彼女達のことを思い出しながら観てました。その後その姉妹が、ノエちゃんの妹さんと仲良しと判明しびっくり!パリの日本語学校でオーディションとかやってたそうです。


ユキとニナ [DVD]

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