トラウマ映画館〜ロアルド・ダール『天国へのエレベーター』
- 作者: 町山智浩
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/03/25
- メディア: 単行本
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町山さんの「トラウマ映画館」読了。恥ずかしながら1本も観た事ないんだけど、町山節ともいえる文章のマジックも手伝って「これは観たい!」と思わせる内容ばかりで非常に面白かったです。
この中で紹介された『不意打ち』という作品は、屋敷の中にエレベーターがあり、そこに女性が閉じ込められてしまう映画らしい。
私はこの映画を観たことはないんだけど、こういうシチュエーション(屋敷、エレベーター、女性)の映画を観た記憶があった。しかしどうにも思い出せない。さんざん悩んで嫁さんに相談したところ、「あぁ、それはロアルド・ダールの『天国へのエレベーター』じゃない?」とあっさり判明。
ロアルド・ダールは前回書いたエントリーの『すばらしき父さん狐』や『チョコレート工場の秘密』(映画『チャーリーとチョレート工場』原作)などの児童文学が有名だけど、大人向けのブラックな作品も多い。
そんなブラックユーモア短編を映像化したテレビシリーズが、「ロアルド・ダール劇場-予期せぬ出来事」。冒頭では毎回ロアルド・ダール本人が登場しストーリーテラーを務めている。
↓オープニングがエロくてかっちょいい
その中の1本が『天国へのエレベーター』。エレベーター付きのお屋敷に住んでいる資産家夫婦の話で、妻は「時間に遅れる」ことに非常に神経質。対する夫はそんな妻の気持ちをまったく察せず、イヤミなくらいマイペース。
ある日妻が飛行機で出かけることになったが、見送る夫はいつまで経っても出かけようとせず、妻もお抱え運転手もイライラ。結局その日のフライトは天候不順のため欠航に。そして翌朝、例によっていつまでも出かけたがらない夫に対して怒りが頂点に達した妻が取った行動は...。
このオチは直接的に描かれずに、ラストシーンで「ああっ!」と思わせる作りになってて感心しました。トラウマになる程ではないけど、このシリーズはどれも非常に面白いのでオススメです。
- 出版社/メーカー: J.V.D.
- 発売日: 2004/07/09
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- 作者: ロアルド・ダール,Roald Dahl,開高健
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2005/10/07
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