渡る世間はゾンビだらけ - 『ウォーキング・デッド』シーズン1
原作はアメリカン・コミックのベストセラー"The Walking Dead"、監督は「ショーシャンクの空に」のフランク・ダラボン。ゾンビがはびこる黙示録的なアメリカを舞台に、昏睡から目覚めた後、家族を探す警察官リック・グリムに率いられた生存者たちが、安住の地を求めてサバイバルしていく姿をヒューマン・ドラマとして丁寧に描く。
『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』で感動を、『ミスト』で絶望を与えてくれたフランク・ダラボン監督が製作総指揮を務めた世界初のゾンビTVドラマ『ウォーキング・デッド』のシーズン1全6話をようやく見ましたよ。
USでは2010年のハロウィンに放送され記録的な高視聴率を獲得。日本では11月にFOXチャンネルが1話のみを特別プレビューとして放送したものの、2話以降はスカパーとごく一部のケーブルテレビでしか見られないFOXムービーズチャンネルのみで放送になったことから、私を含めて見られない人が続出。US版DVDでしか見る機会がなかった本作が、ようやくFOXチャンネルで全話放送されました。
とはいえ、USで放送された第1話は90分の拡大版だったのに対して、日本では11月のプレビュー放送に続いて今回も60分の短縮版(CMのぞくと50分たらず)だったのが残念。日本版DVD発売時にはぜひ90分版収録をお願いしたいです。
前置きが長くなりましたが、シーズン1全6話を見た感想は「すげー面白い!」。
まず、TVでここまでやっていいの?と心配になるくらい、ゾンビの描写がよくできている。下半身なしで這って来るゾンビから、ヌイグルミ抱えた少女ゾンビまでバラエティーも豊富。ゾンビはいわゆるロメロゾンビでゆっくり歩くタイプなものの、本気だすと結構早く動くし、数も尋常じゃなく多いのでかなり怖い。一応本作ではゾンビではなく「ウォーカー」と呼ばれています。
主人公は保安官リック。勤務中に銃で撃たれ入院していたが、意識が戻った時には病院には誰もいなくて死体の山しかなかったという、『28日後』と同じパターン。ここから妻子を探す旅に出るというのが1話目のあらすじ。
リックと、彼の妻ローラ、そしてリックの保安官時代の相棒だったシェーンの3人が主要メンバーなんだけど、実は彼らは三角関係。なので連続ドラマにありがちなドロドロした人間関係モノとしても楽しめるので、ゾンビに興味がなくても大丈夫(多分)。ローラがナチュラルにエロいんだよねー。
それ以外にも、一癖も二癖もあるキャラクター(ケンカっ早く差別的なレッドネックや、ゾンビになった妻を殺せない黒人等)が登場しては次々と問題が発生し、そうこうしてるうちにゾンビが不意に現れ、仲間が次々と死んでいきます。そんな極限状態の中で、ゾンビ映画でおなじみの愛する者がゾンビになったり、自ら死を望む者達が登場しますが、彼らの苦悩を時間をかけてじっくり描けるのが、2時間程度の映画とは異なるTVシリーズの強みであり、面白いとこだと思います。
また絶望映画『ミスト』のダラボンなので、「女、子供も容赦なく死ぬ」...かもしれません。リックの息子が『ミスト』の彼と同じ年くらいなので超ドキドキします。先の展開が読めないのも魅力の1つです。
当然シーズン1は途中で終わってしまっているので、とにかく早く続きが見たい!シーズン2は今年もUSでハロウィンあたりに放送予定らしいので、日本でもタイムラグ短めで見られるといいなー。加えてシーズン1のDVD発売もよろしくお願いしたい。日本でも早くたくさんの人が見ることができますように。
↓The Walking Dead Trailer
↓『ウォーキング・デッド』のゾンビを倒すショックシーンのみまとめた動画。微妙にネタバレあり。
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