プロフェッショナルな暴力 - 『アウトレイジ』

関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織・山王会組長の関内(北村総一朗)が若頭の加藤(三浦友和)に、直参である池元組の組長・池元(國村隼)のことで苦言を呈す。そして、加藤から直系ではない村瀬組を締め付けるよう命令された池元は、配下である大友組の組長・大友(ビートたけし)にその厄介な仕事を任せる。こうして、ヤクザ界の生き残りを賭けた壮絶な権力闘争が幕を開けた。


オフィシャルサイト


北野武新作『アウトレイジ』観に行きました。


見所はもちろん暴力。『ヒーローショー』のどっちにころぶか分からないアマチュアな暴力じゃなくて、ヤクザのヤクザによるヤクザのためのプロの暴力。軽く脅かす程度なのか、半殺しにして従わせるのか、殺すのか。殺したとしたら死体をどう処理するのか。人間はどこまでやればどうなるのかを完璧に分かった上で行う職人技としての暴力は見ていて大変気持ちがいい(脳からピューっと何かが出てくる感じ)。


そんな感じで少なくとも入場料分はきっちりと楽しませてもらったものの、少し物足りなさを感じたのも事実。


それというのもこの映画を観る前日に、テレビで『ソナチネ』を見てしまったのだ。


アウトレイジ』と『ソナチネ』はどちらもヤクザ、暴力映画ではあるが、前者になくて後者にはあるものがある。それは「狂気」。沖縄の暑い空の下でやることがなく戯れるヤクザ達が巻き込まれる白昼夢のような物語は恐ろしいくらい中毒性があって、まるでデヴィッド・リンチ監督の映画のよう(たしか横尾忠則は『ソナチネ』のパンフで「ゴダールの映画のようだ」と書いてた)。


そんな麻薬のような特殊映画と比べてしまうのは意味がないとは思いつつ、残念ながら『アウトレイジ』には『ソナチネ』ほどのインパクトは感じられませんでした。


しかし、逆に『ソナチネ』になくて『アウトレイジ』にあるものもある。それは、


しいなえいひたんが出てる!!!!!!


全っ然知らなかったのでびっくりしましたよ!キレた男ばっかの『アウトレイジ』の中であの美貌!あの存在感!それだけで『アウトレイジ』は最高だ!


(その他)
・で、結局北村総一朗は何がやりたかったんだ?
・皆景気良く殺されるが、石橋蓮司の死にっぷり、やられっぷりは見事過ぎる。ケツにおたまが刺さって死ぬのは『牛頭GOZU』でしたっけ?
・この映画観た後で歯医者に行った私、涙目。
・えいひたんのブログ(徒然〜うたたね日記)は必見。あの容姿、あの声では想像できないハイテンションさが素敵過ぎる!↓こんなチャーミングな画像(パンダーマン)も見られるぞ!


ソナチネ [DVD]

ソナチネ [DVD]

東京残酷警察 初回限定“GORE EDITION” [DVD]

東京残酷警察 初回限定“GORE EDITION” [DVD]

オーディション [DVD]

オーディション [DVD]