転職か天職か? - 『マイレージ、マイライフ』
仕事で年間322日も出張するライアン(ジョージ・クルーニー)の目標は、航空会社のマイレージを1000万マイル貯めること。彼の人生哲学は、バックパックに入らない荷物はいっさい背負わないこと。ある日、ライアンは自分と同じように出張で各地を飛び回っているアレックス(ヴェラ・ファーミガ)と出会い、意気投合するが……。
『マイレージ、マイライフ』を観ました。
ジェイソン・ライトマン監督の前作『ジュノ』が「女子高生の妊娠」という一見重そうなテーマを上げた上で、そのことの是非にほとんど触れていなかったように、今作でも「リストラ〜」というやはり重いテーマを深く追求することなく軽いタッチで進んで行くのが特長的でした。
またどちらの主人公も他人から見るとちょっと変わった性格の持ち主で、自分の生き方に対して確固たる意志を持っているけど、自分の予想を覆す出来事がありそこから変わっていく(成長する)という展開も同じだし、ジェネレーション・ギャップ的なネタがあるのも似てる。
ラスト。ジョージ・クルーニ演じるライアンが生き甲斐だった仕事をやめて散々リストラ対象者に諭していたような第二の人生を歩むのか?このまま天職でもあるこの仕事を続けるのか?明確にはならなかったけど、後者だとすれば、アカデミー賞を競った『ハート・ロッカー』とも実は似てる気もする。
「〜に似ている」という話ばっかり思いつくのは、今作が「これだ!」という印象に乏しいせいなのかもしれない。確かに悪い意味で手堅くキレイにまとめ過ぎた感じがあった。個人的にはもう少し弾けた展開になっても良かったんじゃないの?と思う。ライアンが終始かっこいいのがちょっとなー。ラスト近くのある出来事に対して、ナタリーと同じくらいメソメソ泣くとかして欲しかった。
わずらわしい人間関係は苦手なくせに、テレビの大家族ものとか好きな人にオススメ。
(その他)
・ライアンが全米中を廻る度に、大きなサイズで都市名が出るんだけど、「ミルウォーキー」の時に「あぁ、ジェフリー・ダーマーの街か」と思ったのは内緒だ。
・パーティーのシーンで登場するのがYoung MCってのが笑った。Young MCの栄光と挫折?についてはこちらが詳しいです。『帰って来た一発屋』ってアルバム出してたのか...。
あの人今何してるの? Young MC は今
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