『伝記 世界の作曲家 ボブ・マーリー』を読みました

ボブ・マーリー―レゲエを世界に広めた伝説のミュージシャン (伝記 世界の作曲家)

ボブ・マーリー―レゲエを世界に広めた伝説のミュージシャン (伝記 世界の作曲家)

あらゆる要素が混じりあいながら、独特のビートと挑戦的な歌詞の中に溶け込んでいるジャマイカのソウル・ミュージック、レゲエ。このレゲエをこよなく愛し、世界に広めたミュージシャン、ボブ・マーリーの生涯を追う。


図書館で借りました。この本表紙を見ただけでは分からないけど、小学生向けの伝記なんで全文漢字にルビが振ってあるんですよ。そして「こんなものまで?」という単語にも注釈がついている。例えば、

DJ(ディスクジョッキー)
レコード(ディスク)を競馬の騎手(ジョッキー)のように操ることから生まれた言葉。ラジオ放送やディスコなどで、選曲をしたり、曲の紹介をしたりする人。


こんな感じw。さすがだなぁ。


この「伝記 世界の作曲家」シリーズは第1回がビバルディで、第11回のバーンスタインまでがクラシックからの人選。なぜかこれ以降はジョン・レノンエルトン・ジョンスティング等ロック系の人選に変わった。エルトン・ジョンとか大丈夫なのか?


で、ボブ・マーリー。誰でも知ってるレゲエの神様。そんな彼の知ってるようで知らなかった話がたくさんあって面白かったのでいくつか抜粋。

ボブの父親のキャプテン・ノーバル・マーリーは、ジャマイカ白人の家に生まれた。(中略)ノーバル・マーリーが、ボブの母親のセデルラにひとめぼれした時、彼は五十歳近かったが、セデルラは十八歳にもなっていなかった。


ボブ・マーリーってハーフだったのな。知らなかった。しかし父ちゃんほとんど犯罪だろ?


ボブ・マーリーや多くのジャマイカ人が信仰するラスタファリについても色々説明されている。

ラスタファリの生活は、厳しい掟につらぬかれている。食生活を例にとれば、純粋でない食べ物、つまりアルコールや乳製品、精白した小麦のパン、タバコ、肉、砂糖入り飲料、塩といった食物は口にしない。


えー酒飲めないの?ワスには無理だ。ヤーマン。

ガンジャ」ともよばれるハーブの煙を吸うことは、ラスタの生活で大切な役割をはたしている。ガンジャは考えや瞑想を深めるのに役立つと、ラスタたちは信じる。

ガンジャ
マリファナ(大麻)のこと。


やっぱいいな、ラスタ。ヤーマン!

ラスタファリの生活様式の中で、女性の役割は奴隷とほとんど変わらない。女性のおもな仕事は、子どもを生み、火を起こし、料理をすること。化粧をしたり、香水をつけたり、着飾ったりすることは許されない。月経の間はけがれているとみなされ、大切な話し合いに参加することもできない。


「No Woman, No Cry」とか歌ってる人がなー。

マーリーとリタの間には四人の子どもが生まれた。(中略)マーリーは良き父親だったが、リタ以外の女性とも情事を重ね、複数の女性との間に子どもを七人つくった。でまかせに近い話では、マーリーの子どもは、二十人以上にのぼるという。


だから、お前が女を泣かせてどうする。これ小学生向けの本なのにー。

アップセッターは、リー・ペリーが所有する会社だった。サウンド制作の革新者であるペリーは、レゲエに新しいリズムと、一風変わったアフリカのパーカッションを取りこむのに力を貸した。ペリーは、「ズンとくる重たいベースを使って、正真正銘のレゲエらしく聞こえる曲をつくったらどうか」と、ウェイラーズに勧めた。

リー・ペリーきたー!DUBきたー!

一九七六年になると、イギリスでは、人を驚かせたいという欲望をバネにした過激な動きが新たに巻きおこった。パンクとよばれる動きである。マーリーにはパンクの気持ちがよくわかった。(中略)この頃の代表的なパンクグループ、セックス・ピストルズのジョニー・ラトンは、レゲエについて夢中でしゃべりまくっていた


誰だ「ジョニー・ラトン」ってw。これ翻訳した人(五味悦子)ってロックとか全然知らない人なんじゃないかなー。


そして1981年に彼は亡くなる。享年36歳(!)。しかしこの後も莫大な遺産に関する遺言を残さなかったことで、遺族は延々と裁判を繰り返すことになった模様。ボブ・マーリーは間違いなくレゲエの神様でありジャマイカの英雄だけど、色々困ったちゃんでもあったのね。


ということでレゲエ好きな方にはオススメです。次はジョン・レノンを読んでみるぜ。


ジョン・レノン (伝記世界の作曲家)

ジョン・レノン (伝記世界の作曲家)

ONE LOVE-ザ・ベリー・ベスト・オブ・ボブ・マーリィ

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