衝撃の写真絵本-「死を食べる」
図書館の児童書コーナーで娘が好きそうな本を探している時に偶然見つけた一冊がこちら。
- 作者: 宮崎学
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2002/02
- メディア: 大型本
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たまたま手に取ってページを開くと、いきなり車に轢かれたイタチやウサギの写真が出てきて驚いた。実はこのあたりはまだ序の口で、次に死んだキツネをロボットカメラで1時間おきに撮影した写真が続く。
死んだキツネの体からまずダニが逃げ出し、入れ替わるようにハチやハエがやってくる。そして2週間を過ぎた頃、膨れ上がった体から無数のウジが飛び出してくる(!)。そしてそのウジを食べるために別の動物がやってくる。こういう「死」の過程をモザイクをかけるようなことをせずそのまま掲載している。
このようにかなりショッキングな内容なのだが、この本はあくまでも子供用なのだ。著者は宮崎学(同名の有名作家とは別人)というカメラマンで本には彼のこんなコメントも載っている。
死なない生き物は、いない。死ぬと、その死は誰かに食べられる。死を食べて他の生き物が命をつなぐ。人間だっておんなじだ。僕らが毎日食べている魚も、牛や豚、ニワトリの肉だって、つきつめて考えれば、動物の死骸なのだから。スーパーマーケットでは、きれいにカットされ、パックされているから、気がつかないことが多い。けれども、ぼくらも、死を食べて生きているんだ。
子供だけでなく大人であってもこういった「死」の現場を目にすることは少なくなっている昨今なので、この本から学ぶことは大きいと思う。思うのは思うのだが、6歳の娘に見せるか否かは躊躇中(試しに嫁さんに見せたら絶叫してた)。会話の中で「生き物は死んだらどうなるの?」という話題が出た時にでも見せるのがいいのかなー?
2002年には学校図書館出版賞も受賞しているそうです。オススメ。
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