グラインドハウス(USAバージョン)

オフィシャルサイト

ついに決定!幻のU.S.A.バージョン『グラインドハウス』劇場上映
4/6からアメリカで上映された後、外国にはそれぞれ20〜30分のフッテージがプラスされた再編集版で独立した映画『デス・プルーフ in グラインドハウス』、『プラネット・テラー in グラインドハウス』として劇場公開されることになりましたが、この度、度重なる交渉の末、アメリカ以外の国ではほとんど観られないU.S.A.バージョン『グラインドハウス』が日本上映決定致しました。
フェイク予告編4本+本編2本立てで観られる唯一のバージョン、3時間11分の劇的映画体験を是非体感ください!

お酒の肴にチーズが相性抜群

東京・大阪近縁に住む人で、この『アメリカバージョン』の鑑賞を逃した人は生涯その事を悔いるのは間違いない。人生における失点を1つでも食い止めたい人は劇場へ向かえ。

2007-08-24 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

ということで見て来ました「グラインドハウス」(USAバージョン)!
「ゾンビ、カンフー、ロックンロール」でも「今年のベスト確定」と出てましたが、見終わった瞬間私もそう確信しました。とにかく素晴らしい。
フェイク予告編はおいといて1本目の「プラネット・テラー」。ゾンビ映画好きが望む全てが詰まったような夢のような映画。もう1分足りとも退屈することなくノンストップで続く面白さ。ロドリゲスはタラと違って「本来のグラインドハウス映画」を実体験していないそうで、情報として得たものを最大限に発揮させようとしていてなおかつ客を楽しませようとしている所にすごく好感が持てた。義足にマシンガンを付けた女が空を飛んだ時、感動でちょっと泣きましたよ。全然泣くシーンじゃないけどな。あと「どうやってトリガー引いてんの?」は禁句だけどな。
この映画の企画からしてお遊びというかパロディ映画のようになってもおかしくはなかったんだけど、「ショーン・オブ・ザ・デッド」がそうだったようにパロディに収まらない面白さになっていて感動した。フィルムにキズがあるように細工したり、「リールを紛失しました」なんてテロップ入れる行為は本来なら「あざとい」と取られてもいいはずなんだけど、ロドリゲスの人柄というか映画愛みたいなのが映画ににじみ出ているせいか全然気にならなかった。
で、問題の「デス・プルーフ」。客を楽しませようとするロドリゲスに対して、自分が楽しむことしか考えていない(ように見える)タラ。オープニングで「股間を押さえながらトイレに走る女」だけは面白かったけど、それから延々と続くかのようなガールズ・トークにだれだれ。ストーリーに関わらない無駄話はタラの十八番には違いないんだけど、あんだけ続くとさすがにあきれた。前半のバーにあるジュークボックスや壁に貼られたポスターはタラの私物だそうで、まさにオレオレ映画。「プラネット・テラー」が見せ場の連続だったから余計に辛かった。自分は「バニシング・ポイント」も見てないし(プライマルスクリームのアルバム名としてしか記憶してない)カーチェイスにも、もっと言えばグラインドハウス映画そのものにも思い入れは希薄なんで途中まで完全にあきらめモード。
しかし、ラストのカーチェイスが始まった途端にそんな思いは吹っ飛びました。「ボンネットに女が乗ったままでのカーチェイス」は見ていてドキドキしっぱなし。あ〜そうだ昔の映画のカーチェイスってこのドキドキがあった、と思い入れがなかったはずなのに思い出す始末。そしてそこからのラストシーン、というか「THE END」が出るあのタイミング!いつの間にか「スラッシャー映画」が「ラス・メイヤー映画」に代わっていたと気がついた瞬間に映画は終わったのでした。先ほどまでの不満は軽く吹っ飛びおそらく生涯忘れないであろうあのラストシーンに興奮。
まったくベクトルが異なる映画が2本にそれに匹敵するような面白さのフェイク予告編がさらに4本ついて(個人的にはエドガー・ライトの「Don't」がツボ)これで1本の映画としたら、これより面白い映画なんて早々ないですよ。編集された単品作品の出来は分からないけど「USAバージョン」は金曜日まで公開なんで興味がある人には絶対観に行く事をお勧め。あ〜DVDもこの仕様で出てくんないかなー。あとポスターも欲しい、Tシャツも欲しい、フィギュアも欲しい!!

バニシング・ポイント

バニシング・ポイント