CITY OF GOD

「CITY OF GOD」DVD(amazon.co.jp)購入。あの感動がまた蘇る。ナイフを研ぐカットに始まり、主人公の回りをカメラが回転しながら、時代が遡っていくオープニング。ダンスホールで悪の化身のようなリトル・ゼがオドオドしながら女に「踊らないか?」と聞くはかなくて泣けるシーン。粗削りな映像とは対照的な綿密な編集。タランティーノばりに卓越した音楽センス。そのどれもが素晴らしく、未だ欠点が見つからない奇跡の映画。加えて特典映像のメイキングが素晴らしい。DVDのメイキング映像は、大抵映画の宣伝用に作った当たり障りのない内容が多いが、そんなコトはなかった。この映画の役者はほとんどスラム街の素人で、彼等にどのような演技指導を行ったかを説明しています*1。他にも、本編の直前に役者を慣らす為に作られた短篇映画「ゴールデン・ゲート」(コレも傑作!)や、オスカーに落選したネタを使ったアニメなどオモロ映像満載。「ブギーナイツ」とか好きな人ならハマるコト間違いなし。ただし「子供に子供を殺させる」という、かなりショッキングなシーンもある*2ので誰にでも勧められる映画ではありません。でも大傑作なんでオススメ。

*1:「演技は感情ではなく感覚で行うモノだ」という教えに感銘を受けました。特に子供は感情で演技をすると現実との境目が分からず、帰ってこれないらしい。

*2:残酷なスプラッター映画でも、「子供は殺さない」というのは暗黙の了解になっているのになー。しかもこっちは実話だし…。