ゾンビ小説アンソロジー『ナイツ・オブ・ザ・リビングデッド』死者の章、生者の章を読みました

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『ナイツ・オブ・ザ・リビングデッド』。この文庫本を書店で初めて見た時は「映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の小説版かな?」と思いましたが、実際には総勢19名による「ゾンビ小説」アンソロジーでした。

 

特筆すべきなのは、その19名の中にジョージ・A・ロメロ本人と、映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の脚本を書いたジョン・A・ルッソがいる事。

 

ルッソの作品タイトルは『その翌日』(The Day After)で、何と映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の後日談(というか直後の話)で、映画でゾンビになってしまったバーバラとその兄のジョニー、少女カレンが登場します。彼らがあれからどうなったのかは読んでのお楽しみ。

 

ロメロの作品タイトルは『身元不明遺体』(John Doe)で、ゾンビ・パンデミックが起きる直前の話で検死官が主人公です。人種差別ネタを含んでるのがロメロっぽいかな。本作が彼の遺稿となってしまいました。

 

他にもロメロのモダンゾンビの定義に沿った様々なシチュエーションでのゾンビ小説が満載です(宇宙ステーションが舞台のモノも!)。このアンソロジーがアメリカで発売された後、日本版が発売される前にロメロが亡くなったので、日本版には各著者からの追悼コメントが追加収録されています。まさしくロメロに捧げるアンソロジーになってるので、ロメロゾンビ好きな方にはオススメします。

 

 

 

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