踊る♪ペンギン合唱部!? - 『ハッピーフィート2 踊るペンギンレスキュー隊』

タップダンスを得意としているマンブルは、自分の息子であるエリックがダンスを嫌っていることを悩んでいた。そんなエリックはマンブルのもとから逃げ出した後、飛べるペンギン、マイティ・スベンと出会う。ペンギンなのに飛ぶことができるマイティ・スベンを前に、エリックは……。


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六本木に『ハッピーフィート2 踊るペンギンレスキュー隊』3D字幕版を観に行きました。私は後半に驚愕の展開を迎える1作目が大好きで、正直それを超えるほどの衝撃はありませんでしたが、それでも十分に楽しめる作品でした。


1作目同様に、ペンギン達による歌とダンスが見所の1つなんですが、これがすごーく『glee』っぽいんですね。単にヒット曲を歌うわけじゃなくて、別の曲とマッシュアップさせたり、ミュージカルっぽくしてキャラクターの心情を歌と踊りで表現させます。これがとても楽しい!また「集団になじめない者が、そのままの自分でいいことを悟る」というテーマ性も『glee』と共通してます。


それと映像ですが、ピクサーやドリームワークス等、他社のCGアニメと比べても、トップクラスの美しさと断言します。『ハッピーフィート』シリーズはあまりキャラクターをデフォルメしないので、ペンギンや南極の自然のそのままの美しさが堪能できます(そのせいでペンギンたちの区別がつきにくいという弊害もありますが...)。また本作の3D効果も非常に効果的だったので、観る方にはぜひ3D版をおすすめしたいです。


本作の大きいテーマになってるのが、「力なき者が世界を変えることができるか?」というモノ。それを体現するのが、ダンスの達人マンブルの息子なのに、ダンスが苦手で嫌いなエリック。そして小さな小さなオキアミのウィルとビル(声をブラッド・ピットマット・デイモンが担当、吹替えではバナナマンが担当)です。大自然の前ではまったく非力な彼らがどのようにして世界を変えるのか?は観てのお楽しみです。


↓オキアミコンビ


そして本作では地球温暖化といった環境問題も一応は絡むんですが、あまり声高に訴えることはありません。それでいて、エリックやオキアミたちが世界を変えることができたように、1人の小さな人間にだって地球環境という巨大なシステムに対して何かができるのではないか?ということを静かに訴えるのです。このバランス感覚は非常に好感が持てました。


気になったのは、コレという悪役がいないこと。空を飛ぶペンギン、スヴェンのキャラクターがやや中途半端なこと。氷山に閉じ込められたペンギンたちにあまり切迫感が感じられなかったこと等ありますが、まぁ良しとします。あと、ラモンというペンギンが見た目や行動がまんま出川哲朗だったのでおかしかったです。


↓押すなよ、絶対押すなよ!(ドーン!)押すなって言ったじゃん!


決してかわいいペンギンが踊るだけのユルいCGアニメではないので、大人にもオススメです!


↓1作目の感想です
ハッピーフィート - THE KAWASAKI CHAINSAW MASSACRE


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