いい所もある、悪い所もある - 『glee/グリー ザ・コンサート 3Dムービー』

テレビドラマ「glee」の登場人物を演じ、今や世界中のファンから熱い視線を集めるリア・ミシェル、コーリー・モンテース、ディアナ・アグロンら主要キャストたち。そんな彼らが、アメリカ、カナダ、イギリス、アイルランドの21都市で、番組の象徴ともいえるジャーニーの「Don't Stop Believin'」などを披露する。


オフィシャルサイト


六本木で『glee/グリー ザ・コンサート 3Dムービー』を観ました。ドラマはまだシーズン1(全24話)を9話程度しか観てなかったのですが、金曜が上映最終日だったので行ってきました。


本作はシーズン2終了後に作られているので、知らないキャラクターも多く登場していましたが、それゆえにつまらないということは特になかったです。さすがに1話も見てなかいとやや辛いかもしれませんが、基本的には有名なヒット曲を歌って踊るんでそれなりには楽しめると思います。


タイトル通り本作は「コンサート」なので、ドラマ的な展開はありません。曲と曲の間にはバックステージの様子や『glee』の熱烈なファンによるコメントやミニ・ドキュメンタリーが挿入されます。当初はこの演出がちょっとウザいなーと思っていたんですが、結果的に『glee』の魅力を非常に端的に伝えていました。


glee』に登場する「グリー部」はスクールカーストの最下層に位置していて、それだけでイジメの対象になっています。さらに部員の中にはゲイやアジア系、身体障害者といったマイノリティも多く在席しています。そんな彼らが逆境に負けずに進んでいく、という話には違いないのですが、面白いのはそんな彼らが「特別ないい人」ではないコトです。他の多くの人と同じく「いい所もあれば悪い所もある」のです。


このように困難を抱えた人達を必要以上に甘やかすことなく、「現実は厳しいけど、短所や欠点も含めた自分や他人を認めよう」というのが一環したテーマのようです。一歩間違うと陰湿な物語になりそうですが、全体的には極めて軽いノリでドラマは進んでいきます。こんな所が多くの「困難を抱えた人」の支持を集めたのではないか?と思ってましたが、曲間のファンコメントがまさしくそれを証明して思わず泣かされました。まぁちょっと「ズルいなー」とも思いましたけど。


とはいえ、ちょっと残念だったのは顧問のシュー先生や事実上の悪役にあたるスー先生らが出ていなかったこと(予告編にスー先生出てるのに!)。スー先生の『Vogue』超観たかった!あとネタバレになるから書かないけど、あるキャラクターのある演出には「えええええ!?」となりました。あれはやめて欲しかったなー。


glee』に関してはシーズン1観終わってからまた改めて書きます。


予告編


(参考)
glee/グリー ザ・コンサート 3Dムービー 君は君のままでいい - 小覇王の徒然はてな別館