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愛犬家連続殺人

愛犬家連続殺人 (角川文庫)

愛犬家連続殺人 (角川文庫)


ついでに『冷たい熱帯魚』の元ネタ的な本も紹介。一見フツーの実録犯罪ルポのようだけど、この本がユニークなのは事件の共犯者として逮捕された男(映画では社本にあたる)が、出所後に書いた本というコト(実際にはゴーストライターが書いたとされる)。何しろ実際にその現場にいた人間の証言なので重みが違うのだ。


映画では犬が魚に変更されているし、後半の展開はまったくのフィクションであるものの、前半部分の犯罪に関する内容はかなりの確率で実際の事件と同じ。「ボディーを透明にする」といった多くのセリフや、遺体損壊の手順(醤油をかけることで匂いを出なくする等)なんかもほぼ同じ。映画では遺体の処理中に村田が社本にあるモノをふざけて見せるシーンがあるが、それすらも実際にあったことらしい。


実際には逃げたり警察に駆け込むチャンスはいくらでもあったのに、どうしてもできなかった作者の葛藤も社本と重なる部分が多い。逆に映画には出てこなかったネタで驚愕したのは、「とある有名人のために人殺しをやっていた」というセリフが実名で出てくるトコ。アレは引いた。だって本当にやってそうなんだもん。


非常に読み応えがあるので、映画鑑賞後に副読本として読まれる事をオススメ。