ボンクラ達のチーム・プレイ - 『ミックマック』
発砲事件で頭に銃弾が残ってしまったバジルは、ガラクタ修理屋のプラカールと出会い、ユニークな仲間たちと共にガラクタ集めを手伝うことに。新たな人生を得たバジルだったが、ある日、頭のピストルの弾を作っている会社と父の命を奪った地雷製造会社を発見。人生をメチャクチャにした死の商人に仕返しをしようと企む。
ジャン=ピエール・ジュネ監督の新作『ミックマック』を観ました。面白かった!
オヤジ版『アメリ』といえなくもない本作だけど、アメリが単独で行動するのに対して、こちらはチーム・プレイなのがポイント。主役のバジルをはじめ、ホームレス仲間たちは男も女も皆個性的な「いい顔」の変人ばかり。
彼らがそれぞれの特技や特長を活かして兵器製造会社に壮大なイタズラ(ミックマック)をかける様は異常に楽しくて、画面の美しさも相まって鑑賞中ずっとニヤニヤしてました。ともすればもっとシリアスな「復讐劇」になるところを、あくまでも「イタズラ」で済ますところが良かったです。
一点だけ納得いかなかったのは、バジルと恋仲になるのがあの×××娘じゃないってことだな。彼女にはもっと活躍して欲しかった!
その昔、叶井俊太郎さんは『エイリアン4』『デリカッテセン』の監督だからエログロなホラーだろう、と勘違いして『アメリ』を買い付けたそうですが、確かに『アメリ』も『ミックマック』もお話としてはかわいらしいけれど、全てのカットの色味や構成が狂信的なくらいこだわって作られているんですごくイビツなんですよね。もちろんソレが魅力なわけですが。
ちなみに本作では永田鉄男さんというフランス在住の日本人が撮影監督を務めているそうです。ジュネとの相性もバッチリなんで今後の活動にも期待。オススメ!
(参考)
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