やっぱり愛がなくちゃね - 『ゾンビランド』
人類の大半が人食いゾンビと化した世界で、引きこもり青年のコロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ)は、ゾンビの世界で生き残るためのルールを作り、それを実践して生き延びてきた。故郷へ向かう旅の途中、屈強な男タラハシー(ウディ・ハレルソン)、したたかな姉妹ウィチタ(エマ・ストーン)とリトルロック(アビゲイル・ブレスリン)に出会い、ゾンビがいないとうわさされる遊園地を目指してサバイバルの旅を続ける。
『ゾンビランド』です。面白かった!本作は傑作UK映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』に対するUSからの返答ともいうべき、コメディだけどちゃんと怖いゾンビ映画としてよくできていたと思います。
観賞後に知ったんだけど、実はルーベン・フライシャー監督はゾンビ映画をほとんど観たことがないらしい!
『プレデターズ』感想に書いた「シリーズへの愛が大事」というのが、いきなり説得力がなくなってしまった。その説からすればこの映画は何の魅力もなくつまらない映画になるはずなんだが、その代わりというか、この映画は「80年代映画愛」に溢れているのだ。
その「80年代映画愛」のアイコンとして登場するのがビル・マーレイ。彼が登場するシーンはとにかく面白くて腹抱えて笑いました。
『ゾンビランド』におけるゾンビは物語の背景に過ぎず、実際は内気な青年(草食系ってゆーんですか?)の成長&ボーイ・ミーツ・ガール映画といえる。ロメロ及びゾンビへの愛に溢れる『ショーン・オブ・ザ・デッド』と、ゾンビ愛の希薄さを逆手に取ってありえない方向から変化球のように返した『ゾンビランド』。アプローチは180度違えどどちらも面白いから不思議。
ただ個人的にはラストで××がゾンビに噛まれる(もしくは噛まれたと思う)シーンは欲しかった。そうすると中盤の前振りが生きたと思うんだよね。
本作はふだんゾンビ映画を観ない人にもオススメだし、ゾンビ映画好きにとっても観て損はない。もちろんビル・マーレイ好きには最大級にオススメ。
(その他)
・タラハシーが車に「3」って描く理由って説明されたっけ?見逃した?
・話のキーになる「DON'T BE A HERO」という言葉が、ゾンビコミック『アイ・アム・ア・ヒーロー』と繋がっていて面白い。
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