やっぱり家族が一番! - 『ハロウィン2』

ハロウィンが近づくころから、ナーバスになっていたローリー(スカウト・テイラー=コンプトン)。そんなときにルーミス医師(マルコム・マクダウェル)の本が発売され、自分が殺人鬼マイケル・マイヤーズ(タイラー・メイン)の妹だと知ってしまう。やけになったローリーは家を飛び出すが、マイケルが再び現れ……。


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ロブ・ゾンビ版『ハロウィン』の続編『ハロウィン2』を観ました。


前作にあたるリメイク版一作目は超良かった。オリジナル版を尊重しつつ、でも自分なりの新しいマイケル・マイヤーズ像を作るんだぜ!というロブ・ゾンビ先生の意気込みと執念を感じさせる出来で大変満足しました。


それに比べて先日観たリメイク版『エルム街の悪夢』のヒドさといったら...(こちらの話は後日改めて)。


で、そんな傑作だった前作の直後から始まる本作。そもそもロブ・ゾンビ自身が今回の監督をやりたがったのか?それとも押しつけられたのか?は勉強不足で知らないんだけど、細部の演出が中途半端であまり練られた感じがなく一本調子でやや残念な感じ。正直途中でちょっと飽きてしまった。


理由の1つが「寝オチ」が多いこと!確か3回くらいあったんじゃないかな?あと、マイケルによる殺しのシーン自体はすごく迫力があっていいんだけど、バカの一つ覚え的に包丁を振り回すばっかりってのが辛かった(マイケルの殺しはそーゆーものです、と言われると返す言葉はないけど)。


前作ではそれなりに魅力的だったマルコム・マクダウェルも極悪非道なんだか、実はいい人?なんだかはっきりせず???となりました。ラストは別に保安官が突入でいいじゃんかなー。その方が家族愛VS家族愛という構図にもなるし。


今作では要所要所でお母ちゃん(シェリ・ムーン・ゾンビ)と子ども時代のマイケルが幻影(?)として出て来るんだけど、シェリ・ムーン・ゾンビはいいとして子役が変わってしまったのも残念(確か成長し過ぎたんだっけ?)。あの子役良かったからなー。


もちろんいい所もたくさんあって、前作に引き続きマイケルが殺す相手に対して徹底的に無慈悲なのがいい。世話をしてくれた人だろうが、かばってくれた人だろうが殺す時は殺す。「なぜ殺すのか?」「そこに人がいるから」ってもんです。素敵。


あと、テレビのトーク番組にアル・ヤンコビックが出て来たり、ローリーが出かけるハロウィン・パーティーが『ロッキー・ホラー・ショー』のコスプレ・パーティーといったお遊び演出は結構ツボでした。ロブ・ゾンビの本気度100%ではない(ような気がする)けれど、決して失敗作や凡作ではないので、前作が好きな方にはオススメ。


(その他)
・マイケルの実家が見世物小屋的になっているというのがちょっと怖かった。実在のシリアル・キラーでもそういう場所ってあるのかな?
・あの巨体で1年もどこに逃げていたのか?とか別にハロウィンそのものはあんま関係ないよね?とか言うのは大人気ないのでやめます。
・「FAMILY IS FOREVER」というテーマは魅力的だけど、お父ちゃんとお姉ちゃんも入れてやってくれ。