ただの犬ってサイコー!-「ボルト」
アメリカで人気のテレビショーに出演中のスター犬、ボルト。ある日、ハリウッドのスタジオからニューヨークに運ばれる途中、迷子になってしまった彼は、アメリカ横断の旅を余儀なくされる。しかしテレビショーの中で発揮する、数々のスーパーパワーを自分のものだと信じて疑わないボルトは……。
娘と「ボルト」(3D吹替え版)を観ました。超泣いちゃいました。娘ではなく私が。
まずオープニングのアクションシーンが最高に良かった!これはドラマ版の「ボルト」の映像で、飼い主ペニーを守りながらボルトがスーパーパワーで悪の組織をバッタバッタとやっつけるんだけど、これが超燃える!もうこのままドラマ版の「ボルト」を見続けたい!と思ったくらい。「ボルト」のDVD化の時にはこのドラマ版「ボルト」の完全版(スピンオフ?)とか収録希望。
そんな100点満点なアクションシーンを経由して、映画はニューヨークからロスを目指すロードムービーへと変わっていく。自分のことをスーパードッグと勘違いしたままのボルトに、皮肉屋でクールな猫のミトンズ、さらにボルトを本物のヒーローと思い崇拝するハムスターのライノというデコボコトリオの珍道中。全員キャラが立ってるので面白くないわけがない。
この三者三様のキャラ達が旅を通じて自分を見つめ直す展開はベタ中のベタなんだけど、要所要所でガンガン泣かされてしまった。
あちこちで書かれてるようにボルトは「トイ・ストーリー」のバズだ。自身をヒーローと勘違いした言動は笑えるが、自分がただの犬であると気がつき(それ以前に「ただの犬」がどういう存在なのかも知らない)、同時にペニーの笑顔すらも演技だったのでは?と悩むシーンは切なくてたまらない。
そして皮肉屋ミトンズは実は「トイ・ストーリー2」のジェシーと同じような過去を持っていて、こちらも切なさ全開。捕われたミトンズをボルトとライノが救出に行くシーンも「トイ・ストーリ−2」を彷彿とさせて号泣必至。
そんな感じに既視感バリバリの超ベタ展開で、意外なオチもない。ゆえに物足りなさがないわけではないけど、個人的には大満足。おそらくラセターはPIXAR作品よりはターゲットを子供向けに絞ったのではないかなー。その方向性は間違っていないので今後も楽しみ。
(その他)
・併映の「カーズ」の短編「Tokyo Mater」はメーターが東京でドリフトレースをやる「ワイルドスピード×3・東京ドリフト」のパロディ。インチキトーキョーの描写が最高に面白い。
↓Tokyo Mater HQ
・ミトンズに「ただの犬」のレクチャーを受けるボルトが可愛過ぎる。たまらん。
・3Dは最初のアクションシーンでは結構見応えあったかな。あまり必然とは思えないので2Dでもいいかも。
・子供向けであまり毒がないなーと思わせといて、最後の最後に某エイリアン映画に対して辛口コメントが出るのでお楽しみに。
(参考)
映画絵日記「ボルト」-THE KAWASAKI CHAINSAW MASSACRE
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