麻生久美子沼におぼれたい-「インスタント沼」


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雑誌編集長の沈丁花ハナメ(麻生久美子)は、担当雑誌が休刊になり退職。偶然見つかった手紙で知った実の父親に会いにいくと、骨董屋を営む怪しい風ぼうの “電球”という男(風間杜夫)が現れる。“電球”を訪ねるうちに自室で骨董屋をはじめることを思いついたハナメだったが、お宝が眠る蔵の鍵を“電球”に 100万円で売りつけられ……。


TOHOシネマ川崎で観ました。面白かった。


三木聡監督の他の映画は観てないんだけど、ストーリーが小ネタの積み重ねで構成されてるところなんかは同じく「時効警察」組のKERAの作風と共通してた。また「崖っぷちの女の子がそこから這い上がる」というストーリーもKERAの前作「罪とか罰とか」と同じ。ついでに言えば「インスタント沼」の主人公の名は「沈丁花ハナメ」で、「罪とか罰とか」は「円城寺アヤメ」。こちらも何となく似てる。


そんなわけでこの二作を無理矢理比べてみると、主演女優のコメディエンヌっぷりに大きな差があるように思えた。つまり(成海璃子と比べるて)麻生久美子が面白過ぎるってこと。


実際麻生久美子は主役だから当然かもしれないけど、最初から最後まで画面にほとんど出ずっぱり。特に冒頭のシーンではありとあらゆるコスプレ姿(セーラー服まで!)をこなしていて、ここで一気に映画の世界に引き込まれる。怪しげな風貌の風間杜夫や、なぜかパンクスの加瀬亮との絡みでもその勢いは止まらないし、むしろ圧倒してる。「時効警察」の三日月とも似たキャラ(他人を容赦なくつっこむが、自身も時々突拍子もない行動を取る)は麻生久美子にとってはまさに当たり役。


現実主義者のハナメが風間杜夫演じる骨董品屋のオヤジと出会い変化(成長?)をするんだけど、「私は見えるものしか信じない」と言うわりには「招き猫の呪い」を気にしたりしてキャラ設定がちょっと中途半端な印象。そこをきっちりさせたらラストの「アレ」が引き立つのになぁ。あと、たった1人の肉親である母親が意識不明になって、就職先も見つからない状況なのに、あんまし悩んだりしないのも不自然に感じた。こちらもコメディだからと言われればそれまでなんだけどさ。


何にしても「時効警察」が好きな人にはオススメです。しかし麻生久美子かわいいなぁ。「砂の山」の前で泣くシーンとかたまらん。結婚してぇ。


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