タケイ・グッドマンについて

以前「Directors Label」DVDが発売された際に、「もし『Directors Label』の日本版が発売されるなら、ぜひタケイ・グッドマン作品集を!」と思った。この望みは現在も叶っていないけど、先日発売されたスチャダラパー「CAN YOU COLLABORATE?~best collaboration songs&music clips~」に過去のほとんどのPVが入っていたので、こちらを元にタケイ・グッドマンのPVについて書いてみたい。

1968年生まれ。スチャダラパー、TokyoNo.1SoulSet、小沢健二ワタナベイビーHALCALIなどのプロモーションヴィデオやTERIYAKI BOYZのDVD、その他CDジャケットのアートディレクションもこなす双子座のA型。



PVって音楽のイメージを映像にしたものが多いけど、タケイ・グッドマンは「音楽のリズム」と「映像のリズム」をシンクロさせることにこだわってる人。高度な技術を使用することなく、手近なモノで画期的な映像を作る天才。


・アクアフレッシュ

江ノ島水族館の中をラップしながら歩く3人をワンカットで撮影。撮影スピードを変化させることで不思議な映像になっている。


・大人になっても


写真を撮って、切り取って、針金使って固定して、セットを作って、コマ撮り撮影。言うのは簡単だけど、やるのは超大変。

その場、その時にあるものでビデオクリップをつくるようにしてます。一回やった事は二度とやらない。ゼロから最後まで一人でつくっていて、絵コンテは書きません。自分の写真をきりとって割り箸に自分をつけて、動かしていて、コレだと思って、家にあるものでセットを組もう、という話になった。ラップって言葉がすごく沢山あって、歌詞をリズムにのせるから、その言葉の分だけ写真があったら切れ目なくできるんじゃないかと思って、文字の数が920くらいで、その分のポーズを、後の事考えずに920ポーズくらい撮影しましたね。全部で2700体くらいの人形をつくりました。完璧に流れで撮影してます。だから、ものすごく感覚的にモノをつくってます。なにかを企むというのが苦手なのかも知れません。

タケイグッドマン公演ログ - SLN:blog*


・アーバン文法


背景がカラーなのに、人物のみモノクロという不思議映像。ネタバレすると、人物の肌をグレーで塗っている。


・MORE FUN-KEY WORD


一脚の先にカメラを付けて撮影。信じられないことにこちらゲリラ撮影だそうです...。


・4ch FUNK


ポラロイドカメラで撮影した写真を元にしたコマ撮りモノ。誰でも作れるけどセンスが必要。この中で映画「マトリックス」(99)で有名になったマシンガン撮影バレットタイム)を使っていて(1:15あたり)、コメンタリーで「マトリックス」よりも早かったんだよ!って言ってました(PVは98年作)。

ちなみにバレットタイムを使った世界初のPVはミシェル・ゴンドリーが作ったビョーク「Army of Me」(95)。

The first music video to use bullet-time was "Army of Me", a 1995 Björk video directed by Michel Gondry

Bullet time - Wikipedia, the free encyclopedia


・LET IT FLOW AGAIN

レコード会社から「編集スタジオ代は出すけど、撮影費用は出ない」と言われ(!)、自分たちだけで製作されたモノ。ラップする人物を撮影した映像をレイヤーで重ねて、さらに車から建物に映し出して撮影。もちろんゲリラ。


・スキマチック


こちらもコマ撮りモノ。楽しい!

↓PV集はメンバーによるコメンタリーが収録されていてオススメです。


(参考)
UPLINK | DMW | 5/31(水) ゲスト:タケイグッドマン(WIZ Entertainment)さん
タケイグッドマン公演ログ - SLN:blog*

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