津山三十人殺し/八つ墓村

津山三十人殺し―村の秀才青年はなぜ凶行に及んだか

津山三十人殺し―村の秀才青年はなぜ凶行に及んだか

昭和13年、津山市北郊の山村で起きた1時間30人殺しという記録的事件の全容を、新資料を含む膨大な資料を駆使して描き、謎に包まれていた真相に迫る。

八つ墓村 [DVD]

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横溝正史の原作小説を市川崑監督・脚本で映画化したミステリーが初DVD化。過去にも恐ろしい事件があった村で起こる連続殺人事件の謎の解明に、豊川悦司扮する名探偵・金田一耕助が挑む。


アヌトパンナ・アニルッダで知りましたが、本日は「津山三十人殺し」から70周年なんですね(今年は「さよなら絶望先生」でいうところの「昭和83年」)。

最近たまたまDVDで「八つ墓村」見たり、嫁さんが図書館で「津山三十人殺し」(ハードカバー版)を借りて読んだりしてたので、妙なシンクロにドキドキ。

市川崑版「八つ墓村」は役者(トヨエツではなく高橋和也他)の演技がひど過ぎて見るのが辛かったけど、「発狂した男が村人を32人殺した」回想シーンのゴアっぷりは凄まじく「そのシーンだけ」見る価値がありました。岸部一徳怖過ぎ。

津山三十人殺し」の方は自分は家に置いてあったのをパラパラめくった程度でちゃんと読んでませんが、誰がどこでどんな風に殺されて切り落とされた首が部屋のどこそこに飛んだ、ということまで綿密に書かれていて仰天しました。


横溝正史疎開先の岡山でこの事件の話を聞き、触発されて「八つ墓村」を書いたそうです。それを読んで興味を持った筑波昭がこの本を書き、さらにこの本を読んだ岩井志麻子が「ぼっけえ、きょうてえ」や「夜啼きの森」を書き、さらに三池崇史が「インプリント〜ぼっけえ、きょうてえ〜」を撮って...、という風に世界へと影響が続いているわけですね。後の映画や小説に多大な影響を与えたという意味で、日本版「エド・ゲイン事件」といっても過言ではないでしょう。

事件そのものに関して個人的には「病弱で孤独な男の悲劇の物語」というよりも、本当に殺したかった人を逃がしたりしたことから「やっちゃったトンデモ殺人」といて捉えています。実際それだけの気力と体力があれば何でもできたような気がするし。

余談。嫁さんの友人で「津山に嫁いだ人」がいるそうですが、勇気あるなぁ。自分(が女だったとして)は絶対無理だ。

(参考)
Wiki-津山事件


ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)

ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)

夜啼きの森 (角川ホラー文庫)

夜啼きの森 (角川ホラー文庫)

インプリント~ぼっけえ、きょうてえ~ [DVD]

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(追記)
今日BS-i古谷一行版「八つ墓村」が放送されたんですね。
http://www.bs-i.co.jp/app/program_details/index/DRT0714900
イキなことやるなぁ。

(さらに追記)
さよなら絶望先生」であった「津山三十人殺し」ネタ。
「起承転結って分かる?」と聞かれたマリアが描いた四コママンガがこちら。

小さくて分かりづらいけど、分からなくていいから。