襲撃者の夜

襲撃者の夜 (扶桑社ミステリー)

襲撃者の夜 (扶桑社ミステリー)

北米東海岸メイン州、海岸沿いのリゾート地。ある夜、残忍な殺人が起こり、女性二人が殺され、赤ん坊が行方不明になった。同じ場所で起こった十一年前の惨劇を想起した地元の警察は総出で捜査を始めるが、警察が出払っている最中に第二の惨劇が!かろうじて難を逃れたクレア、少年ルーク、赤ん坊メリッサを待っていた運命とは?

「オフシーズン」(20070531)の続編読了。前作では人喰い族と戦うのは若者と警官だったので凄惨なスプラッターシーンもある程度楽しみながら(昼飯とか食べながら)読んでました。がっ、今作では人間チームに「赤ん坊」と「少年」がいることが判明しその時点で胃が痛くなり読むのが苦痛に...。これが普通の小説や映画だったら「彼らはどうせ助かるんでしょ」という予想もつくけど相手がケッチャムなんでまったく油断ができない。
「子供」や「犬」が助かるようなご都合主義的な展開は嫌いではあるんだけど、親となった今そういう映画は見られなくなりました。辛過ぎるから(夜中に「親切なクムジャさん」見て叫んだことある)。町山さんも「ザ・ワールド・イズ・マイン」を絶賛しつつ「ある場面」がどうしても読めなくて「ホッチキスで止めた」と言ってた。気持ちはよく分かる。作者の新井英樹さんって子供が生まれた直後にアレ描いてたんだよね。描いてて辛かったんだろうなぁ。もちろん「それでも描くべきだ」と思ってやった訳だし、読む方はそれに答えて辛くても読むべきだ、とか頭では思ってるんだけどね。
襲撃者の夜」に話を戻すと前作同様「人喰い族」を「悪」とせずに書いているのはすごく好感が持てました。ラストは賛否両論あるんだろうけどあえてコメント避けます。

真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (1)巻 (ビームコミックス)

真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (1)巻 (ビームコミックス)