12000発喰らえ

レンタルで「スズメバチ」。「レザボア・ドッグス」以来の大傑作。大物マフィアのボスを護送中の特殊警察、電化製品を盗みに来たコソ泥5人組、倉庫の警備員。ボスを奪還に来たマフィア集団に囲まれて、やむを得ず協力するコトになるが、圧倒的に多勢に無勢な中、はたして生き延びることができるか?というストーリー。このプロットだけでも相当面白いんだけど、この映画は「ドラマ的」要素を極限まで排除してアクションだけで話を進めていて、非常に好感がもてます。

例えば、コソ泥チームのボスが大けがをして、相棒が彼の手を握るシーン。彼らの手にはお揃いの「磁石のタトゥー」が(1人がN極、1人がS極)がある。フツーならここで過去のシーンがカットアップされて、「いかにこの2人が厚い友情で結ばれているか」の説明がなされたりするけど、それはまったくなし。あのタトゥー見ればそんなの分かるコトだから。終始こんな調子で台詞なども極めて少なく、一応主人公のような女性特殊警察が、ダイハードな活躍をするでもなし、徹底的にリアルにこだわった作りになっています。あとは音響。5.1chってのはこういう「銃撃戦」でその真価を発揮するといってもいいでしょう。斜め後ろからガンガン弾が飛んできて生きた心地しません。